いくぜ170キロ! 大谷翔平、“世界最高球速”の可能性に迫る! 【ひでたけのやじうま好奇心】

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プロ野球、セ・パ両リーグともに、首位チームが空前の大独走!
すでに野球ファンの注目は、個人記録に集まっている感さえありますが…

最大の注目株は、なんといっても、日本ハムファイターズの“二刀流”大谷翔平の「球速」でしょう!
今シーズン、さる6月5日の交流試合「日ハム対巨人」戦。相手が球界の盟主・巨人軍ということで、内心、期するものがあったのでしょう。
4回裏、巨人クルーズに対し、なんと「163キロ」の剛速球を投げ込みまして、日本最速記録を樹立!
札幌ドームのビジョンに球速が表示された途端、「おおお~~~… 」という、物凄いドヨメキが巻き起こったのは、記憶に新しいところです。

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写真提供:産経新聞社「日本ハム対ロッテ 162キロを投げた日本ハム・大谷翔平」

そこで… 「“怪物”大谷翔平は、いったい何キロまで記録を伸ばすことができるのか?」
海外のピッチャーの記録を紐解きつつ、“大谷 世界最高球速 達成”の可能性にグイッと迫りましょう!

さて、プロのピッチャーというものは、どこまで速いタマを投げることができるものなのか。
大昔の、ちょいと眉唾モノの記録ならば、海の向こうに、スゴいのがあります。

まず、「火の玉投手」と呼ばれた、通算266勝を挙げたボブ・フェラー。
1946年、グリフィス・スタジアムで、アメリカ軍が当時最新の測定機を使って時速を計測しました。
この実験では、時速「107.9マイル」(173.6キロ)という数字が飛び出したそうです。

さらに… 1950年代。
オリオールズ傘下のマイナーチームに、スティーブン・ダルコウスキーという剛速球投手がいました。
このヒト、タマだけはめっぽう速いんですが、笑っちゃうくらいのノーコン・ピッチャー!結局、引退するまで、一度もメジャーリーグに昇格できなかったんですが…
ある年のオープン戦で、「最後の4割打者」テッド・ウィリアムスが、このダルコウスキーと対戦。
すると、あのテッド・ウィリアムスが、快速球をみるなり、慌てて後ろに大きくのけぞったそうです。
このとき、ダルコウスキーのボールを受けていたのが、カル・リプケンJr.のお父さん、カル・リプケン。
彼は、なんと、こう証言しているんです。
「あの時のサルコウスキーのタマは、120マイル(約193.1キロ)は出ていたはずだ!」
伝説の選手、テッド・ウイリアムスにカル・リプケンと、千両役者が出揃うエピソードです。

まぁ、でも、こういった「昔話」は、いわば「白髪三千丈」の世界。
ロマンには溢れていますが、どうにも、科学的客観性に欠けると言わざるを得ません。
やはり、スピードガン導入後に話を絞ったほうがよさそうです。

タマのスピードを計測する装置、いわゆる「スピードガン」。
英語でいう「レーダーガン」が導入されたのは、「1979年」のこと。
コレ、「ドップラー効果」という物理現象を利用してスピードを計っているのだそうですよ。
正確に測定するには、ピッチャーとキャッチャーを結ぶ直線上にスピードガンを設置することが大事!
この直線上からズレると、ちょっとした誤差が、生じてしまいます。

ただし… 進化を遂げた最近のスピードガンは、非常に完成度が高い!
誤差によって遅い数字が出ることはあっても、速い数字が出ることは、「絶対にない」のだそうです。
つまり、「ドコドコの球場のスピードガンは、客寄せのために、3キロくらい水増ししてるんだぜ!」な~んていうウワサ話は、単なる都市伝説に過ぎないんです。
ですから、ここは一応、スピードガンの数値を信用することと致しましょう。

さて、スピードガン導入後、「世界最高球速記録を持つ男」とは、いったい誰か?
それはズバリ、キューバ出身のサウスポー、アロルディス・チャプマン!
このチャップマン、現在はヤンキースに在籍していますが…まだシンシナティ・レッズにいた頃、2011年4月19日の対パイレーツ戦。
なんと、チャップマンは、「106マイル」、キロに換算して、「170.6キロ」をマーク!
スピードガンの表示が出たとたん、球場はスタンディング・オベーションに包まれたそうですが…
あれから5年以上経った今も、この数字を超える記録は生まれていません。

ちなみに、日本球界における球速トップ5を紹介しますと…

1位→「163キロ」日本ハム・大谷翔平(2016年)
2位→「162キロ」巨人・クルーン(2008年)
3位→「161キロ」ヤクルト・佐藤由規(2010年)
4位はふたり→「160キロ」ヤクルト・林昌勇(イム・チャンヨン)(2009年)
同4位→「160キロ」巨人・マシソン(2012年)

… こうしてみると、トップ5のうち、日本人投手は、大谷と由規のふたりだけ。
故障明けの由規、復帰登板では最高「149キロ」でしたから、かつての剛速球は、もう望むべくもない...
こうなりますと、日本人投手でチャップマンの記録を抜く可能性がある男は、現在のところ、やはり、「大谷翔平」ただひとりと申せましょう。

でも… さしもの怪物・大谷も、170キロなんてタマを投げることなんて、無理なんじゃないの?
そう思ってましたら、非常に心強い意見をお持ちのプロ野球OBが現れました!
それはご存じ、「大魔神」佐々木主浩さん。
大魔神、なんと、こう言っているんです。

「ダルビッシュのフォームは、非の打ちどころがなく完成型だが、(大谷には)まだまだ改善すべき点、伸びしろがあると感じる。」

「(大谷のフォームの)完成度は、70~80%ぐらいではないだろうか。彼のフォームは、誰も手にしたことがないような、巨大な弓を連想させる。それをまだ持て余している現段階で、163キロを記録していることには、驚くしかない。」

「完成型のフォームにたどり着くことができれば、170キロを出すことも、決して夢ではない」。

さらに、心強いデータが存在します。
アメリカの科学雑誌「OMNI」(オムニ)が、スポーツにおける限界予測値というものを調査しました。
人間の骨格や筋肉の付き方から、科学的に、「野球のピッチャーが投げるタマの速さの限界予測値」を算出したのです。
で、このデータによると… なんと人間というものは、「176キロ」まで投げられるのだそうですよ!
こうしてみると、なんともウキウキしてくるじゃありませんか。

そこで、結論!
ごく近い将来、大谷翔平が「時速170キロオーバー」の世界最高記録を叩きだす可能性は、十二分にある… と「断言」しちゃいましょう!

7月13日(水) 高嶋ひでたけのあさラジ!三菱電機プレゼンツ・ひでたけのやじうま好奇心」より

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