2/22(水)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!その③
金正男が息子ハンソルに伝えた「飢えに苦しむ人たちのことを考えなさい」
トランプ大統領との関係から意識する「世界の阿部」という立ち位置
7:10~やじうまニュースネットワーク:コメンテーター鈴木哲夫(ジャーナリスト)、ダニエル・カール(山形弁研究家)
現地の人間を使うのが北朝鮮工作員の新しい手口?
北朝鮮の金正男氏がマレーシアで殺害された事件で、正男氏は毒殺されたという見方が強まっています。マレーシアの保健当局者は昨日記者会見し、「遺体には針で刺されたような跡や、目立った外傷、それに心臓発作を起こした形跡もない」と明らかにしました。
高嶋)昨日は金正男さんの息子さん、ハンソルさんにもマスコミが集中しておりまして、いろいろなことが出ていました。
森田)金正男氏殺害事件で、マレーシアの保健当局者が、昨日記者会見を行いまして、司法解剖の結果はまだ出ていないとした上で、遺体には針で刺されたような跡や、目立った外傷、それに心臓発作を起こした形跡もなかったと明らかにしました。これで正男氏が毒殺されたという見方が一層強まったということになります。
また保健当局者は、「DNA鑑定のため、遺族の協力が必要だ」と強調したのですが、遺族から実際に遺体の引き取りの申し出はないとしまして、マカオに住む息子のハンソル氏がマレーシアに入ったという報道を、事実上否定しております。
一方、マレーシアの中国語の新聞、『中国報』によりますと、逮捕された実行犯の女2人が、空港で毒物と見られるクリームを、正男氏に付けた直後に、自らも体調が悪くなったと警察に供述しているということです。空港にいた男の容疑者の指示で、「手を洗った後も、手に刺すような痛みが残って頭痛がした」ということです。この女2人は正男氏に付けたクリームが何かは知らなかったとしまして、「人を殺すことになるとは思いもしなかった」と殺意についても否認しているとのことです。
一方、マレーシア国営の『ベルナマ通信』によりますと、手配されている北朝鮮国籍の4人の容疑者は、犯行直後、およそ50分後に、マレーシア国際空港からインドネシアのジャカルタに移動して、この内の3人は、中東のドバイ行きの便に搭乗したことが確認されているのですが、4人のうち1人は、出国記録がなく、警察がジャカルタで行方を追っているという状況です。
ドバイに向かった3人はその後、ウラジオストックを経て、17日の午後に、平壌に到着し、犯行の4日後には北朝鮮に戻っているということになっています。金正男氏の殺害事件について北朝鮮では、マレーシア駐在の大使が、今回のクアラルンプールでの事件について、捜査の信用性が無いというような立場を表明したのですが、一般国民が接する、北朝鮮の国営メディアは、いまだに一切報じておりません。そしてマレーシアのナジブ首相は昨日、北朝鮮大使が、マレーシアの捜査を批判したことについて、「外交的に無礼だ」と非常に不快感をあらわにしています。高嶋)もちろん、北朝鮮のマレーシアに駐在している大使というのは、本国からいろいろ言われてやってるのでしょうね。
鈴木)そうでしょうね。
高嶋)今日の報道の中で、過去の北朝鮮工作員の手口の中に、北から派遣される工作員の数は限られていて、現地の人を雇う傾向になってるという。そういうことを言われると今回の事件も、大掛かりにいっぱい人が来てますが、実際にやったのは現地の何も知らない(らしい)女の人2人ということです。なんかね、平仄が合うのですよね。
鈴木)表現が良いかどうかは分かりませんけど、そういう手口なのでしょうね。つまり『訓練された工作員が直接手を下す』のではなく、『現地の人間を使う』ということでしょうね。これまででているいろいろな情報や、防犯カメラに写っているのを見ると、まさに主犯格は後ろでドンと構えていて、実行部隊は違う人たちだと。それで(暗殺を)やり遂げたから4人はさっと消える。まさに指摘の通りの感じはしますよね。
金正男が息子のハンソルに言っていたこと
高嶋)昨日、昼のワイド番組を録画して夜に観ていて、金正男さんの息子さん、ハンソルさんというのは、パリの非常に優秀な大学に行っていたわけですけれども、正男さんがちゃんとした人だなと思ったのは、父(正男)は「家の事は忘れ、自分の人生を生きなさい」といつも言っていた。そして「飢えに苦しむ人たちのことを考えなさい」と、食事のたびにそう言っていたそうです。それを自分の意見にして、後々は北朝鮮に渡り、飢えている人たちを救いたいし、北と南の統一問題に関しても自分は力を注ぎたいのだ、と。これを観ながら「オイオイ、そんなこと言ったらお前暗殺されるぞ」と思いましたが。
鈴木)ホントですよねぇ
高嶋)カールさんなんか、息子を持つ親の身としてね。複雑な環境の中に置かれていて、どう感じます?
カール)このニュース全体が、ファミリーの中のドラマですよ。もちろん関心が高いのはアジアの国々ですけども、けっこう全世界的にも取り上げられています。
高嶋)そうですね。
カール)なんて言ったらいいんでしょうか? アメリカ人は今、(トランプ)大統領のファミリーで十分ドラマになっていますから、それどころではないんだよね。(笑)だけど、マレーシアのような穏やかないい国でまさかこんなことが空港の中で起こるとは。……よく分からない。
高嶋)森田さん、昨日一部の報道で、息子さん(イルソン氏)が覆面して病院に入ったとか。なんだかいい加減な情報を流していました。
森田)韓国の報道ではそういうのもありましたけれど、保健当局者は否定しているし、警察の特殊部隊も病院に駆け付けましたが、これはどうも「不審者がいる」という病院からの通報で出動していて、昨日の午前中にはもう撤収しています。
高嶋)つまり、彼が来るから特殊部隊がガードしていたわけではなかったのですね。
森田)それとは全く関係がなかった。(笑)
高嶋)まだまだ藪の中でよく分かりませんけれど。続いてのニュースです。
トランプ大統領との関係から意識する「世界の阿部」という立ち位置
アメリカのトランプ大統領をめぐり、一族が手掛けるビジネスが、大統領職に影響する、利益相反問題への懸念が、燻っています。不動産業を受け継いだ息子の警備に多額の税金が使われていることも判明し、曖昧になる一方の、商取引と政治の境界線に、疑念の声が上がっています。
高嶋)いろいろ言われてますけど鈴木さんに伺いたいのは、安倍総理はですね、トランプさんとの会談の後、非常にタフな会談だったと誰かに漏らしたとか情報が伝わりましたけれど。実際のところ、どのようになっているのでしょう?
鈴木)基本的に安部さんは、トランプが就任する前から会っている。それから、あの世界の首脳として、G7の中で今回会っている。だからある意味安部さんの中では、世界の指導者の1人として自分が位置している。トランプのことは、自分が一番よく知っているという自負があって。だからこれから自分がドイツなどのパイプになるのだという自負がある。
高嶋)『ヨーロッパ訪問』というニュースがこの前ありましたけど、やっぱりその辺を意識しているのですか?
鈴木)それはもうすごく意識しているでしょう。これは安部さんの周りの方から伺ったことですが。そういう意味では、今は高揚感が安部さんにはある。
高嶋)高揚感!
鈴木)ええ、そのようにある側近はハッキリと言っていました。だから安部さんの中では、世界の中での自分の立ち位置というところを、自分の中で一番意識していると。
高嶋)まぁ去年は意識して色々とサミットやってね。地元で結構仕切りまして。で、今度はイタリアでやるじゃないですか。ということは、世界の顔ですね! 安部さんって。
鈴木)という自負ですね、ご本人の。
アメリカ人から見たトランプ大統領は恥ずかしい?
高嶋)カールさんに伺いたいんですが、アメリカ大統領ともなれば、自分の商売にね、口を出すことも恥ずかしいと。ましてや娘の『イバンカブランド』についてね、ガチャガチャいうのはね、もう恥ずかしくて生きてられないよって、思うんですけど! なんであの人は違うんですか?
カール)今までの大統領と、性格が全然違うからかな。これは話せば長くなるんだけど、トランプ氏はやっぱり家族のビジネスと、今自分がやっている大統領っていう仕事のね、区別がつかないタイプの人だと思うんですよ。
高嶋)ごちゃまぜに?
カール)そうそう。警備もやっぱり重ねっている部分もあるし、それから「一切商売はやらない」って言ってるんだけれども、やっぱり結構口を挟んだり、Twitterを使ったり……
高嶋)海外の7ヶ国からのね、移民を駄目だよ、入ってきちゃ駄目だよってとりあえず言っておいて、だけど他に「あそこに犯人いっぱいいたじゃないですか」なんて国がね、商売しているからか手を付けないとかね。
カール)そうそう。国の名前はあまり大っぴらには言わない方が良いかもしれないけれど(笑) だから色々文句付けられっぱなしなんですよ。本当にバランスの悪い考え方なんですよね。だけどね、やっぱりトランプ自身が性格的にはね、一匹狼なんですよ。ワンマン会社の社長さんなんだから。大統領はそういう訳にはいかないんですよね。あれは努力して色々と手を組んで頑張ってやっていくものですので。まぁとにかくね、アメリカ人としてね、ごめんなさい、ご迷惑をかけてます。(笑)
福島)ハハハ、安倍さんとの会談は、一言、どう思いました? あんな優しいトランプさん、後にも先にもあれだけですよ。
カール)そうですね。日本に対しての文句全部なくなりましたから。やっぱり安部さんのゴルフの腕が凄いなと思いました。なんか賭けしたんじゃないですかね? 「俺が勝ったら文句言うな!」みたいな(笑)
この話を聴き逃したあなたは、下のバナーをクリックしてradikoのタイムフリーで聴いていただくことができます。
2/20(月)~24(金)
高嶋ひでたけのあさラジ!は
『Why American People!アメリカ人に本音を直撃 神か悪魔かドナルド・トランプ』
アメリカファースト、大統領令の乱発、威嚇的な外交…
世界中が注目するトランプ大統領。果たしてアメリカ人はどう見ているのか?
アメリカは変わるのか?私たち日本はどうしていくべきなのか?ケント・ギルバート、パトリック・ハーラン(パックン)、ダニエル・カール、チャック・ウィルソン、ピーター・ランダース
日本で活躍するアメリカ出身の著名人の本音に直撃します!