2/27(月)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!①
増える還付金詐欺!岡崎信用金庫が生み出した画期的な対策システムとは?
6:32~ニュースやじうま総研ズバリ言わせて!:コメンテーター須田慎一郎(ジャーナリスト)
増え続けている還付金詐欺
高嶋)還付金詐欺の件数がまだ増えているというのは本当ですか?
須田)警察庁によりますと、2016年の特殊詐欺、昔の『オレオレ詐欺』ですが、認知件数が2015年よりも327件増えて、全国で14151件になります。
高嶋)増えている……
須田)増えていますね。被害総額は75億円程度減ったものの、年間で406億円が被害にあっています。高い数字ですよね。
高嶋)敵もさるものですねぇ。いろいろなやり方を考えている……
須田)いろいろやって来ますね。最近の主流は銀行などのATMを使っての、還付金詐欺。「あなたにこれだけ還付金がありますよ!」「今すぐ行かないと権利が消えちゃいますよ!」みたいなことを言われて、(ターゲットが)慌ててATMに向かう。高嶋)私の周りにもいます。被害にあった人が。煽られるらしいですね。「午後3時までですからね!」なんて。慌てて駆けつけて、大損する。
岡崎信用金庫が生み出した、画期的な対策システム
高嶋)でもいろいろ金融機関側も対策を練っていますよね。
須田)画期的な取り組みをした信用金庫が出てきました。去年(2016年)の11月、愛知県岡崎市の岡崎信用金庫でATMの還付金詐欺が多発しているために、『ATMで3年以上、キャッシュカード等で振り込みをした実績がない人』と、それに加えて『70歳以上』のお客さんに対して、『カードでの振り込みができない』システムにしたのです。
高嶋)3年以上? 私がそうです(2017年現在74歳)!
須田)あら。自動的に、オートマティックに。相手の了解を取らずに振り込みできる(振込額の)上限をゼロにしたのですよ。この効果が上がっていましてね。
高嶋)へぇ、そうですか。
須田)慌てて行くのだけれど、どんなに操作しても振り込みが出来ないから、未然に被害が防げるということです。これは全国の信用金庫に広がりつつある対応です。
高嶋)年寄りで『自分はしっかりしている』と思っている人はいっぱいいますからね。「銀行がうるさすぎる!」なんて文句を言う人もいますね。
須田)しかし、この対策にも一つ問題があって、「非常にいい取り組みだからすべての銀行でやればいいじゃないか」って見方もありますが、ほとんどのメガバンクでは取り組む予定が今のところありません。
高嶋)どうしてですか?
大手金融機関では不可能!? 対策システムの問題点!
須田)どうしてなのかというと、高嶋さん、どうしますか? 自分が振り込む立場になって、窓口へ行って、「振り込みが出来ない!」……大騒ぎになりますよね、これ。
高嶋)自分はやらないですね……人任せですみません(笑い)
須田)振り込みが出来ないとなると、ATMの前で大騒ぎになるはずなんですよ。そのたびに行員が「どうしましたか!?」なんてね。そうすると、メガバンクって今は延々と長蛇の列じゃないですか。窓口とかも一時間待ち、30分待ちなんて状況があります。そうすると、いちいち対応を取っていられない、ということが一点。
高嶋)ええ。
須田)もう一つは、70歳以上の方でも、本当に何か物を買って振り込まなければならなかった。その結果振り込みが出来なくて、何か問題が発生した。そうすると、その問題に対して『銀行サイドは保証が出来るのかどうなのか? ちょっと出来ないよね』という議論になっているようです。
高嶋)何かあった時にね。
須田)ですから言ってみれば、小さな金融機関なら対応できるかもしれないけれども、大手金融機関ではできないというような、二極化になっているんですね。
高嶋)なるほど。
還付金がATMで戻ることは100%ない!
高嶋)肝心なのは、還付金というのはいわゆるATMなんかで戻ってくるというのは、あり得ませんよね?
須田)100%ないですね。
高嶋)絶対ないのですね。
須田)だから『ATM還付金』、こういった電話がかかってきたら、「あッ、これは詐欺だ!」と思ってください。
高嶋)直感的に、もう100%間違いないのですから。あり得ないのですからね。
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