3/9(木)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!①
太平洋のアジア側はすべて中国が支配・管理する?
6:29~ニュースやじうま総研ズバリ言わせて!:スペシャルコメンテーター小野寺五典(衆議院議員)
中国の国防費は発表されている17兆円の1.5倍ある
高嶋)北朝鮮のミサイルの問題だとか、それから昨日も、キムハンソル氏の動画がYouTubeにアップされるなど、いろいろありまして。ちょうど小野寺さんに来ていただいて、タイムリーなんですが、まず伺いたいと思っているのは、例の中国の国防費の問題。新聞を見ると、“軍拡路線 国防費1兆元を超える”と。日本円にすると17兆円を超えるとあります。日本の何倍にもあたるのですが、これはどういう風に判断したらよろしいのでしょうか?
小野寺)まずは心配なのは国防費の伸びです。10年くらい前は日本とそんなに変わらなかったのですが、これがどんどん防衛費が伸びているということ。それと表に出ている数字が、今は約17兆円ですが、アメリカの研究者に言わせると、この1.5倍くらいはあるのではないかと言われていますので……
高嶋)表向きの17兆の1.5倍!
小野寺)はい。あると言われています。ですから、そういう意味では相当の投資をしていると思います。
中国の狙いはアジア側の太平洋の支配・管理
高嶋)その意図というか、一番の中心は何なのでしょうかね?
小野寺)これは中国がよく言うのですが、アメリカと大国関係を作りたい。アジア側の太平洋は、これから中国が、ある面では管理していくのだと。そのために空母を造って、そのために新しい戦闘機を造って。ということは、太平洋から半分は中国のものだと。
高嶋)デカいこと言いますよね。
小野寺)あと半分はどうぞアメリカへ、と。そういうことだと思います。
高嶋)それは、要するにジョークではなくて本気でそう思っている?
小野寺)本気です。以前は中国は、軍区という、軍の管理する区ということでいくつか地域で分けていたのですが……
高嶋)軍区とは何ですか?
小野寺)軍区というのは、軍が管理する。支配するということで、中国の軍というのは、昔から地域から成り立った軍ですから。陸軍中心の。ところが今は、戦区という形で改革をしてですね……
高嶋)戦区、というのは?
小野寺)戦う区、ということで実際戦えるように陸海空が統合して、それぞれの地区を担任する、ということです。そういう意味ではより、現実的に強い軍隊を造るという路線に、間違いなく走っていると思います。
高嶋)へぇ。それだけ国防費を使うということは、究極的には人間が動くわけですから、それに対する手当というのも……よく自衛隊の予算で、かなりの部分が隊員の給料だとよく言われるじゃないですか。中国はそういう視点で言うとどうなのですか?
小野寺)中国は実はずっと隊員の給料、人件費を安くして、そして防衛装備に割り振っているのですが、最近やはり「給料上げろ」ということで中国の中でデモが起こっています。
中国の軍は共産党が持っている“中国人民解放軍”である
小野寺)ですからこれからは人件費の圧力というものもあると思うのですが、いずれにしても、中国の軍というのは、実は中国国軍ではないのです。あれは“中国人民解放軍”。
高嶋)共産党の……
小野寺)そうです。ですから共産党が持っている軍ということで、まぁちょっと変な(たとえ)話ですが、自民党が軍を持っているというのは、ありえないじゃないですか。
高嶋)ありえないですね。
小野寺)ですから、あれは中国の国民の軍ではなくて、共産党が中国を支配するために軍を持っていると考えれば、逆にその軍は中国国民に対しての軍でもある。共産党が、これからも政権を担うということは、政治面でも、あるいは軍の面でも、両方持っているということだと思います。
高嶋)その軍人に対してはいい生活というか、手当をしてあげないと、そういう思いはあるのでしょうね。
小野寺)よく言われるのは中国で、これはインフラもそうなのですが、トップに立つ人はなるべく予算をたくさん取って、そして戦艦を造るときは戦艦に多少の上乗せをして、それが一度還流して、それを上の方から下の方に「頑張った」「ありがとう」といった感じで流れてくるお金。これがよくあると言われていますので、これからもこの軍拡路線というのは減らない。これを増やしていかないと逆に軍の統制がなかなかとりづらい、というのも中国の深い悩みだと思います。
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