祝・結婚 繊細な演技に魅了されたい! 松下洸平出演映画特集
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Tokyo cinema cloud X by 八雲ふみね【第1263回】
シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信する「Tokyo cinema cloud X(トーキョー シネマ クラウド エックス)」。
7月27日、俳優の松下洸平さんが結婚を発表しました。これまで恋の噂がまったくなく、誰も予期せぬ電撃結婚だっただけに話題騒然。公式ファンクラブサイトが一時期、サーバーがダウンするほどの事態に。
また今もなお、SNS上では結婚を祝福する声と同時に、“松下ロス”を叫ぶ声が続出。オリコンニュースが発表した、2025年の「女性が選ぶ“恋人にしたい有名人”ランキング」で1位に輝いたほどの人気ぶりが伺える状況が続いています。
そこで今回は、俳優・松下洸平を大特集。出演作とともに魅力を深掘りします。

(C)2024 フジテレビジョン ビーエスフジ 東宝
※写真は『室井慎次 敗れざる者』『室井慎次 生き続ける者』より (C)2024 フジテレビジョン ビーエスフジ 東宝
俳優、歌手、画家……、 あふれる才能で人々を魅了する
2008年に「洸平」名義で、ペインティング・シンガーソングライターとしてデビュー。CDデビュー曲「STAND UP!」がニッポン放送「THE ラジオパーク 2008 in 日比谷」のイメージソングに採用されるなど、実はニッポン放送とは早くからご縁のある方です。
そして俳優として数多くのテレビドラマ・映画に出演していることは、皆さんよくご存知のことと思います。
その中でも脚光を浴びるきっかけとなったのが、連続テレビ小説「スカーレット」。本作で松下さんが演じたのは、ヒロインの相手役となる十代田八郎。朴訥な演技と爽やかな風貌で注目を集め、“八郎沼”にハマってしまった人が後を立たず、幅広い年齢層の女性ファンを獲得しました。
映画では『踊る大捜査線』シリーズのスピンオフ作品『室井慎次 敗れざる者』『室井慎次 生き続ける者』でのエリート刑事役も記憶に新しいところですが、私が個人的に印象に残っているのは、映画『燃えよ剣』の斎藤一。主演の岡田准一をはじめとする錚々たる俳優たちの中で、“新撰組最強の剣士”の一人を演じた松下さん。無口ながらも燃えたぎる感情を内に秘めた姿は、個性的な新撰組メンバーの中でも一際輝きを放っていました。
ひとつひとつのキャラクターに丁寧にアプローチし、その役を確実に自分のものにしていくことで、役者として大きく成長していく。常に伸び代がある俳優さんだからこそ、これほどまでに観る人を魅了し、夢中にさせてしまうのでしょう。結婚を機に、表現者としてますます円熟味を増していくであろうと期待されます。
今後、どんな作品に出会って、どのような表情を私たちに見せてくれるのか。とても楽しみな存在です。

(C) 2025 A Pale View of Hills Film Partners
※写真は『遠い山なみの光』より (C)2025 A Pale View of Hills Film Partners
躍進し続ける!松下洸平出演映画2選
松下洸平が出演する映画最新作となるのが『遠い山なみの光』。ノーベル賞作家カズオ・イシグロの長編小説デビュー作を、石川慶監督が実写映画化。1950年代の長崎と、1980年代のイギリス。時代と場所を超えて交錯する“記憶”の秘密を紐解いていくヒューマンミステリーです。

(C) 2025 A Pale View of Hills Film Partners
本作では、広瀬すず扮する主人公・悦子の夫・緒方二郎を演じた松下洸平。戦後間もない長崎で、会社員として忙しい日々を送る一方、妊娠中の妻を気遣う。女性たちのドラマの中で、古風な雰囲気と華のある佇まいが強く印象に残る好演をみせています。松下洸平の新たな魅力が開花している一作です。
『遠い山なみの光』は、2025年9月5日から全国ロードショーです。

(C) 2022 映画『アイ・アム まきもと』製作委員会
※写真は『アイ・アム まきもと』より (C)2022 映画『アイ・アム まきもと』製作委員会
原作は、日本でも大好評を博した映画『おみおくりの作法』。孤独死した人を埋葬する「おみおくり係」として働く市役所職員・牧本が、周囲の人々に迷惑をかけながらも故人のために奔走する姿を描いた、迷惑系ヒューマンコメディです。
本作で松下洸平が演じたのは、刑事・神代享。登場人物の中でも主人公・牧本からの迷惑をいちばん被る、ある意味、牧本と深い関わりのある人物です。我が道を突っ走る牧本に辟易として怒鳴り散らしながらも、最後には手を差し伸べてしまう。そんな人情派刑事を飄々と体現。
松下洸平と牧本役の阿部サダヲとのテンポの良い掛け合いは、見応えたっぷりですよ。

(C)2024 フジテレビジョン ビーエスフジ 東宝
<作品情報>
『室井慎次 敗れざる者』『室井慎次 生き続ける者』
Blu-ray & DVDリリース デジタル配信中
出演:
柳葉敏郎
福本莉子 齋藤潤 前山くうが・前山こうが
松下洸平 矢本悠馬 生駒里奈 丹生明里 松本岳 佐々木希
筧利夫 甲本雅裕 遠山俊也 西村直人 赤ペン瀧川 升毅 真矢ミキ
飯島直子 小沢仁志 木場勝己 稲森いずみ いしだあゆみ
プロデュース: 亀山千広
脚本: 君塚良一
音楽: 武部聡志
監督: 本広克行
製作:フジテレビジョン、ビーエスフジ、東宝
制作プロダクション:FILM
配給:東宝
(C)2024 フジテレビジョン ビーエスフジ 東宝
公式サイト https://odoru.com/
<作品情報>
燃えよ剣
Blu-ray & DVDリリース デジタル配信中
出演:
岡田准一 柴咲コウ 鈴木亮平 山田涼介 伊藤英明
市川右近 山田裕貴 たかお鷹 坂東巳之助 安井順平 谷田歩 松下洸平 村本大輔 村上虹郎 阿部純子 ジョナス・ブロケ
大場泰正 坂井真紀 山路和弘 酒向芳 松角洋平 石田佳央 渕上泰史 渋川清彦 マギー 三浦誠己 吉原光夫 森本慎太郎
高嶋政宏 柄本明 市村正親
原作:司馬遼太郎「燃えよ剣」(新潮文庫刊/文藝春秋刊)
監督・脚本:原田眞人
配給:東宝、アスミック・エース
(C)2021 「燃えよ剣」製作委員会

(C) 2025 A Pale View of Hills Film Partners
<作品情報>
遠い山なみの光
2025年9月5日(金)からTOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー
出演:
広瀬すず 二階堂ふみ 吉田 羊
カミラ アイコ 柴田理恵 渡辺大知 鈴木碧桜 松下洸平 / 三浦友和
監督・脚本・編集:石川 慶
原作:カズオ・イシグロ / 小野寺健訳「遠い山なみの光」(ハヤカワ文庫)
共同制作:Number 9 Films、Lava Films
制作プロダクション:分福、ザフール
製作幹事:U-NEXT
助成:JLOX+、文化庁文化芸術振興費補助金(日本映画製作支援事業)、独立行政法人日本芸術文化振興会、PFI
配給:ギャガ
(C)2025 A Pale View of Hills Film Partners
公式サイト https://gaga.ne.jp/yamanami/

(C) 2022 映画『アイ・アム まきもと』製作委員会
<作品情報>
アイ・アム まきもと
Blu-ray & DVDリリース デジタル配信中
出演:
阿部サダヲ
満島ひかり 宇崎竜童 松下洸平 でんでん 松尾スズキ 坪倉由幸(我が家)/ 宮沢りえ 國村隼
監督:水田伸生
脚本:倉持裕
原作:Uberto Pasolini “STILL LIFE”
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
(C)2022 映画『アイ・アム まきもと』製作委員会
連載情報

Tokyo cinema cloud X
シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。
著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/