3/24(金)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ！』今日の聴きどころ！②
テロ等準備罪は審議中だが…日本国内のテロ対策の実情
7:02～ひでたけのニュースガツンと言わせて！：コメンテーター石破茂(自由民主党衆議院議員･元防衛大臣)
ロンドンでのテロは52歳の男の単独犯高嶋） ロンドンのテロは52歳の男の単独犯行らしい、とテリーザ・メイ首相も言いました。かつては監視対象であったけども、いまはそれから外れていたと。昨日の映像を見てびっくりしましたが、ウエストミンスターブリッジの歩道をギャアアアと疾走する車がいて、ぶつかった人がテムズ川にポチャ―ンッ！ と落ちるわけですよ。どこも安全な場所はないなというような印象を受けました。イスラム国が犯行声明みたいなもので言っていましたけど、新聞の扱いも小さくてね、本当かしらという雰囲気がある。この辺からどうですか？
石破） ロンドンオリンピックは注意深く見ていたつもりですけど、テロに対する対策をかなりきちんとしている国でしたよね。MI6みたいな情報機関も非常に高度な能力を持っているのに「それにしてこれかよ」ということですよね。今、テロ等準備罪ということを国会で審議中です。あれは一般の方々を対象にしないということで、テロ集団が対象となっていますが、1人でやってしまったら、集団でもなんでもないわけですよ。集団に限ったのは、個人の一般の方々を捜査の対象なんかにしませんよということでやったのに、1人でやったらどうなるの？ それに対する答えも用意しておかないと。
高嶋） ほんとですね。最近の傾向というのはホームグロウン、その国で生まれ育ちネット社会ですから、いろいろなところから刺激を受けて自分の考えが狂信的になっていったりする。1人で犯行、いかような犯罪でもやろうと思えばできる時代ですから。
単独犯行が抜け目になる？高嶋） そうすると新聞に書いてあるテロ等準備罪というのは、ハイジャックを計画した奴が4人いたとして、そのうちの1人が航空券を買いに行った。当局がそれをキャッチしていたので、同時に全部捕まえるという例が出ていましたけど、1人の場合はそれが抜け目になっているということでしょうか？
石破） 集団ではないですからね。航空券を買ったらすぐにテロと準備罪になるかと言ったらケースバイケースではありますが。単にはかりごと、謀議だけではだめだと。それを具体化する、一例でいえば航空券を買ったとか、下見に行ったとか、具体的に実現する行為ではないとだめだということになっているわけです。だから謀議しただけでやるぞ！ というような監視社会になることはよくないという判断ですけど。今回あったような形で、1人でやったらどうなるか。ここをどこで判断するかという問題です。
日本国内のテロ対策の実情高嶋） 日本国内で警察当局とか検察当局とか自衛隊も全部入るかもしれませんけれど、一番中心になって考えているテロ対策とはどういうことですか？
石破） 飛行機爆破とか、水道に毒物混入とか、要するに大勢の人たちがものすごく被害を受けるというようなものを考えているわけです。
高嶋） そういう体制って原発を含めてしっかり整っているのですか？
石破） いや、これで完璧なものなんてないですから。原発の警備体制、いわゆる軍隊、我が国でいえば自衛隊が原発を警備していないのは本当にいいの？ とかですね。
高嶋） まだまだテーマがあるわけですね。
石破） それに対して自衛隊が出るなんてとんでもないという反発もあるわけです。でも一回もの凄いテロが起こったのであれば、死んだ人は帰ってこない。テロというのはそういうことをあちこちで起こすことによって社会を動揺させて、自分たちの思いを遂げようという恐ろしい行為ですから。
高嶋） 今回のホームグロウンで52歳っていうのもショックを受けました。
石破） 狂信的な若者ではないということですか？
高嶋） ええそうです。そこで生活をしていた人ですからね。
石破） 監視対象から外れていて、ノーマークだったわけですよね。でもその人はせっせと準備をしていた。そういう兆候って監視対象にもなっていないのに「わかるわけがないだろう！」という話ですよね。
高嶋） そうですよね。
石破） 通信の傍受、それだって日本の場合ものすごく厳格です。でもそれをしなくていいの？ という議論はある。
高嶋） 非常に課題は多い、深いということですね。
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