5/29(月)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!②
加計学園文書あるのかないのか?~メディアによって白黒分かれる報道
7:02~ひでたけのニュースガツンと言わせて!:コメンテーター須田慎一郎(ジャーナリスト)
文書の真偽の検証は出来ていない高嶋)加計学園問題を取り上げたいのですが、先週の、前文部科学省の前川前事務次官。出回っていた文書というのを「自分も見た」と。「レクチャーするときの資料だった」と。そして、彼自身の素行についても、いろいろ言われました。ちょっと無理のある説明をしていたな、と思いますが、現状では、安倍総理や、政治家たちはどう捉えていますか? 彼の発言について。
須田)あの内部文書に関しては、おそらく前川氏や、あるいはその周辺から出たものでしょう。ですから、リークした側が「あれは偽物でした」と言うことはありえないのだから、ああいう物言いをするのは当然だろうな、という受け取り方をしています。
高嶋)ということは、須田さんの心の中、ニュアンスでは、あれは彼らがでっち上げたというか、自作自演したもので、本当はあんなものは無い、という考え方ですか?
須田)いえ、検証はできていない。あの記者会見の最中に、内部文書を裏付けるような前川氏自身のメモとか、あるいは、他に物的証拠があるのかどうかを問われているのです。それについて「ノーコメント」と言っているわけですから、まだ現状では、あれが実際にあったのかどうか、検証ができていないのではないかと思います。
特区の設立は岩盤規制打破の「正義の忖度」だった?高嶋)須田さんに伺いたいのですが、我々一般人が実に戸惑うのは、新聞によって白か黒かが、どうも真っ二つに分かれていて。テレビも、番組によって、たとえば日曜日のサンデーモーニングとかだと、あの文書が出てきて非常に安倍さんに敵対的というか。番組ごとに全部やり方が違う。須田さんはいろいろ番組に出ていますが、どう考えていますか?
須田)見るもの聞くものによって全く違う。白か黒かがハッキリしていて、グレーな報道が無い状況になっています。
高嶋)安倍さん派は読売と産経……
須田)それに連なるテレビとラジオですね。フジテレビとか。それに対して、反安倍というのが、朝日、毎日、東京、ということになっているかな。ですから、高嶋さんが言ったように、メディアによって真っ二つになっていますので、どちらが本当なのかよく分からない状況になっています。ただ、どうなのでしょう。普通に少し引いて見てみると、そう言った口利きや指示があったのかどうか、ということはありますが、ただ、役人の方が何らかの忖度をしたのではないのかな、というようなことは伺えますよね。ただ、その忖度がやってはいけない悪の忖度なのか、あるいはやるべき正義の忖度なのかを考えてみると、やはり文科省にとって見ると、自分たちの監督業界ですよ? 学校というのは。その権益を守るために、「もう新しい獣医学部の新設は絶対に認めない!」というのは、どうなの、と。やはりそこは競争原理が働いてもいいのではないかな、と。それを岩盤規制と言うのですが、それを打ち破るために特区というのが設けられたのだとしたら、そこはある意味、その意向を汲んで、何とか風穴をあけよう、というのは、「正義の忖度」だったのではと僕は思います。
高嶋)初めて出てきました。「正義の忖度」ですか。
須田)ええ。それに対して文科省サイドが腹を立てるというのも、前川さんが腹を立てるのも、これもよく分かるのですよ。「自分たちの権益に、何で手を突っ込んでくるんだ!」みたいな気持ちになってしまうのも。だって、元々前川さんがどういう人かというと、今年の1月に、例の天下り問題を受けて、次官就任後わずか半年で辞めさせられた人ですよ? これに対して、内心、忸怩たる思いは強く持っていたはずです。
高嶋)彼は、「あとは野となれ山となれ」みたいな心境で。僕は思ったのですが、彼が妙な言い訳を……これも真偽不明ですけど。「これだけは本当に恥じる」と。「不徳の至るところだ」と。「これについては大変申し訳ない」、というように、頭を下げておいたら、前の部分は生きたではないかなあと思いますがね。
須田)仰るとおりです。男というのは、そういうのが中々できないものです。
高嶋)まだ、曖昧模糊とはしていますが……