メッツ・青木宣親 今オフ、ヤクルトへ復帰も?!

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青木宣親

エンゼルス戦5回、併殺打に倒れた後、憮然とした表情で肘あてを投げ捨てるアストロズ・青木宣親=2017年5月5日、エンゼル・スタジアム 写真提供:産経新聞社

昨日も横浜DeNAにサヨナラ負け。ヤクルトの最下位は変わりないものの、首位の広島とは37ゲーム差をつけられ、5位の中日からも13.5ゲームも離れてしまった。漂うのは悲壮感です。こうなると、話題にも乏しい。もっか、ファンの間でささやかれるのは、青木の復帰。今季限りで真中監督は退任し、次の有力候補が高津2軍監督となれば、ますますこの話題に真実味が出てくる。2人の関係はとてもいいからです。

青木の今季年俸は6億円。ただ、年齢にとても敏感なメジャーでは、36歳になると、給料がガクンと落ちる。一説には、「日本円で、1億-1億5,000万円程度になるのでは」と予測する関係者もいます。6億円は出せないが、もう少し安ければ本気で獲りに行く。ヤクルトが再び、低迷を脱するには真のリーダーが必要でしょう。かつて、広島へ黒田が復帰して、男気をみせたように。

メジャー挑戦へ快く送り出したチームとの関係も良好。スカイプを使い、試合はいつもチェックし、選手との連絡も絶やしていない。今春のWBCで首脳陣、選手から信頼の得たように、人望もある。さらには、後輩への指導がとてもうまい。将来の監督候補としても、格好の存在となるでしょう。

もっか青木は好調で、8試合連続安打。

「毎日、ゲームに出られて、本当にやりやすい」

と、しみじみ語っています。それはそうでしょう。アストロズから始まり、7月31日に突然、ブルージェイズへトレード。そして、その1カ月後、不振ではないにもかかわらず戦力外通告を受けました。

「本当にドタバタしているシーズン」

と言い、さすがにブルージェイズをクビになったことはショックだったようで、

「次のチームが決まるまで、トロントの公園で1人だけで練習を。となりのグラウンドでは、少年野球のチームが試合をしていました」

と話しています。

幸いにも、9月2日、メッツ移籍が決定。外野陣の主力に故障が多く、貴重な戦力になっています。そうはいっても、メッツは背に腹は代えられない、その場しのぎの補強。来季もとなれば、そこは未知数でしょう。編成担当者の評価は、

「性格がとてもよく、使い勝手がいい。プラスアルファは、そこそこのいい仕事をする」。

困ったときの青木、と聞けば、仕事人のイメージがあるものの、レギュラーを与えられれば、もっといい仕事をするのは間違いないでしょう。

今年6月には日米通算2,000本安打を達成しました。プロ14年目の達成は、イチローに次ぐスピード記録。派手さはないものの、安打製造機として、もっと評価を受けていい選手だと感じました。また、青木も親しい関係者に、

「イチローさんは、とてつもなくすごい。別格です。でも、抜かせないとは思ったことはない」

と漏らしているそう。そのイチローがメジャーで頑張っているだけに、年俸云々ではなく、青木も意地をみせたい。ヤクルトへの復帰は、自身のプライドと折り合いがつくか。そのあたりがキーポイントとなるでしょう。

古巣のラブコールへどう応えるか。ちょっと早い気もしますが、今オフ、注目の1人です。

9月7日(木) 高嶋ひでたけのあさラジ!「スポーツ人間模様」

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