「減点法」より「加点法」のススメ
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9日、Webラジオ「コトブキツカサのオールナイトニッポンi」第15回が配信され、ここ数年、自分のテーマになっているという「減点法・加点法の生き方」について語った。
映画パーソナリティという仕事をするようになる以前、学生時代から映画は好きでよく見ていたと語るコトブキ。しかし、当時の自分を振り返ると、少し残念に思う部分があると振り返る。それは「映画の見方」だという。
「当時は作品の中にすごく良いシーンがたくさんあったとしても、どこかアラを探して、点数を減らしていく見方をしてしまっていた。よくよく考えたら、あの部分は矛盾している。あの俳優の演技がちょっと気になる。あの部分の間は長い気がする…みたいに。今思えばすごくもったいないが、過去 の自分は自然とそうしてしまっていた」。
悪い部分を見つけて点数を減らしていくか、良い部分を探してプラスの評価を行うか。この「減点法・加点法」は、日々の生き方にも通じると語るコトブキ。
「誰かと知り合った時、その人物への印象は、良い部分から見つけていくもの。しかし完璧な人間なんていないから、だんだん気になる部分が出てくる。話していると自分の話が多い、服がダサい、が乱れている…などなど。そうして、最初の点数から、どんどん減点された結果、最終的な点数が出て、それが自分の中での評価となる」
しかし、この“減点すること”について、コトブキは「自分の中でずっと大きなテーマになっていて、仕事をする上でもずっと向き合ってきたことでもある。」と 語る。
現在、連載を担当している「週刊プレイボーイ」での映画評論では、作品を観た感想と点数を発表しているが、この作品の評価を数値化することにかなり悩むという。「100点じゃないということは、減点法で減らした部分があるということ。しかし、減点した部分を並べていくことで作品を解説するのはどうも気が進まない」というコトブキ。
また、映画に限らず多くの分野で減点法の方が注目を浴びやすいとも指摘。「辛辣な意見を発信する人の方が世間からも面白がられるし、そうした意見が求められるのは必然。ただ、良くない“減点”の部分だけを取り上げて、対象を面白おかしく批判したりするのは残念に感じる」と語った。
しかし、「この話は、自分はそうはしたくないという意見であって、批判的な評論をする方を、僕が“減点”して評価しているわけではない。」とした。
また、自分の映画評論のポリシーについては「減点部分を面白がるだけじゃなく、厳しい目は持ちつつも、その作品の良さを見つけていく楽しさを伝えていきたい」と、語った。
さらに、この「減点法・加点法」は日本での英会話教育にも通じる部分があると語った。
「コトブキツカサのオールナイトニッポンi(第15回)」は、期間限定で無料で聞くことが出来る。
【タイトル】コトブキツカサのオールナイトニッポンi
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【ハガキ】〒100-8439 ニッポン放送 『コトブキツカサのオールナイトニッポンi』係
【配信日】毎週木曜日
【第15回URL】https://i.allnightnippon.com/p/e_anni_kotobuki_015
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