ニッポン放送の番組『垣花正 あなたとハッピー!』で、作家の山口恵以子が、漫画化され大ヒットの『君たちはどう生きるのか』について語った。
1937年に出版された小説『君たちはどう生きるのか』が、今年8月に漫画化され、不況に喘ぐ出版界でおよそ2ヶ月で43万部の大ヒットに。原作となっている小説は、80年前の作品で、垣花アナも中学校一年生の頃、学校の図書館でボロボロで置いてあるものを借りたことがある。では、なぜ今漫画化され、大ヒットを記録しているのか。実際に読んだ上で、作家の山口恵以子は、その理由が「わかりやすさ」にあると分析。
『立派な大人になるためには』と言う一貫したテーマを、少年が体験した日常生活での挫折や悩みに絡めながら、哲学的な話でもわかりやすくなっている。「中学生でも、理解できるものになっている」と山口も驚いていた。
この作品の主人公は、お父さんを亡くし、おじさんに育てられている少年コペル。この少年とおじさんのやりとりが物語の肝。少年が日常生活や学校生活で悩み、それに対しおじさんが助言をしていく構成。
その中で山口は、自分を惨めだと感じた少年への、本当は惨めじゃないからこそ、マイナスの意識になり、惨めに感じるのだ、という教えに感心。「かなり深い話をしている」と驚いていた。
特に大人が読んでいるという『君たちはなぜ生きるのか』。その理由を山口は、「本に出てくる挫折や悩みが、大人になっても付いて回るものだからでは」と熱弁。また、信念も教養もある著者の吉野源三郎が、そういった現代にも通じる悩みに、どのような解決方法を教えるのかという期待感も理由の1つなのだとか。「昔の大人は信念があり、その信念を子供に伝えられた」と語る山口。
その信念を伝えられていた子供たちが、今大人になり、再度その信念を求めているからこそ、現代の大人たちに刺さっているのだ。
あの宮崎駿監督も映画化で、タイトルにする『君たちはどう生きるのか』。みなさんも是非、お手にとってみてはいかがでしょうか。
垣花正 あなたとハッピー!
FM93AM1242 ニッポン放送 月~金 8:00~11:30
番組情報
ふつーの男・沖縄県宮古島出身の垣花正がお届けする、ニッポン放送が自信と不安をもってお送りする朝のワイド番組!レギュラー・ゲストとのコンビネーションもバッチリ!今の話題をハッピーにお届けしていきます!