高橋みなみも納得!?直木賞作家直伝の「ピンチを脱する方法」
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26日夜放送のニッポン放送「高橋みなみと朝井リョウ ヨブンのこと」で、パーソナリティの朝井リョウが、「自分ではない誰かを憑依させ、ほかの誰かになりきることで、自分に降り掛かったピンチを脱する方法」を提唱した。
先日放送された、NHK・民放ラジオ特別番組『ラジオスターがお悩みに回答!10代限定相談室』に、渡辺直美、南海キャンディーズ・山里亮太とともに出演した高橋。ラジオスターという看板を背負って出演した高橋だったが、その感想について聞かれると、「何もできなかった。」と凹んでいる様子。
この番組は、NHKと民放ラジオ101局がその垣根を越えて共同で送る特別番組ということで、大きな番組を担うことへのプレッシャーもあったが、何より集まったプロフェッショナルの実力に完全に押されてしまったそう。10代から届いた様々な悩みに対し、渡辺直美が的確に答え、山里亮太がすくいきれない部分をフォローする中、それを1人の観客として見てしまったという高橋。これまでいろいろなところで人生相談を受けてきて、相談には強いタイプだと自覚していたのに、そんな自分が完全に受け手に回ってしまったことに落ち込んだのだという。
この話を受けて朝井は、「例えば高橋さんが既婚者だったら、1つフィールドがあったのに。」と話したが、そうしたフィールドの狭さにおいても今回の件で突きつけられ、「如何に自分が丸腰かが分かった。」と語った。しかもその事実に気づいたのは収録中で、なんとかしなければ!と焦る中、なぜか高橋の脳内には朝井の顔が浮かび、「朝井さんだったらこういうとき何というのかな?」と思ったが、結局高橋の中に朝井は憑依してこなかったとのこと。
そんな高橋に、朝井は「憑依させる人物を設定しておくと、乗り切れる場面はありますよ。」とアドバイス。以前女子高に呼ばれたという朝井は、1000人ほどの女子生徒の前で講演する機会があったというが、そのとき朝井は、尊敬するある人物を自身に憑依させて乗り切ったのだそうだ。
女子高で講演することが決まり、以前に女子高に通っていた友達に相談したという朝井は、その友達から、「朝井のようにシュッとしたタイプの男は、イジられるし試されるから気をつけたほうがいい。」と忠告を受けたそう。すると案の定、質疑応答で当たった1人目の女子生徒から、朝井が昔ダンスをしていたことを受けて、「今、踊ってください!」ととんでもない無茶振りがあった。
1000人の女子がニヤニヤしながら見守る中、こんなときに誰を憑依させるか?について考えた朝井は、自身の尊敬する藤井隆を降ろしたとのこと。朝井曰く、藤井を降ろすことで人間を離れてキャラクターになることができ、それで大体乗り切れるそうで、このときも藤井のように全力で踊ることで、なんとか乗り切ることができたと語った。
こうした体験を受けて、高橋にも誰を“降ろす”か決めようと進言する朝井。高橋曰く、自身は緊張するタイプで、目上の人がいると恐縮してしまうという弱点があるそうで、今回のNHKの一件も、山里の作ったリズムを壊してはいけないと考えた末に、萎縮してしまったことが敗因の1つだと分析した。
また、朝井も山里に関しては、やり取りに失敗した苦い過去があるという。
朝井:あるアーティストさんのライブに行かせてもらったときに、控室にいたら、山里さんがいらっしゃって。そのときお会いしたことなかったんですよ。
高橋:あ、そうなんですね。
朝井:山里さんのラジオを聴いていると、どうやってアプローチをするのが、山里さんにとっていいのかが分かんなくなっちゃって、考えすぎて。
高橋:あはは(笑)
朝井:声を掛けられることが喜ばれるのかとか。
高橋:え、結果どうしたの?
朝井:山里さんが別なスタッフの方とお話してたんですよ。で、『テラスハウス』の話になったんです。そのとき、ソフトクリームを好きな人同士で食べるっていうのは、ほかの食べ物の口移し的なものよりもハードルが高いって話になっていて。ツバが付く面積がほかの食べ物と比べて広いから(笑)
高橋:なんかヤダ~(笑)
朝井:だからソフトクリームを食べ合えるっていうのは、ペットボトル飲み合えるよりも深いんじゃないか?みたいな話をしてたときに、私は端っこのほうに居たんですけど、山里さんは気を遣ってくださったのか、「どう思いますか?」って振ってくださったんですよ。
高橋:わ、すごい!突然の!
朝井:わ、優しい!と思ったんだけど。
高橋:え、どう打つの!?
朝井:だけどそれまであまりにシミュレーションをしすぎてたから、そのシミュレーションをした分の言葉が全部出ちゃったの(笑)
高橋:どういうこと!?分かんない、なに?(笑)
朝井:その会話に沿った答えじゃなくて、「私『テラスハウス』も見てて『山里亮太の不毛な議論』も聴いてて、オードリー若林さんからお話も聴いてて…」みたいなのが、バ~ッて出ちゃったの。
高橋:あはは(笑)
朝井:で、うわぁ~失敗した~!っていう思い出がすごいある。
高橋:それはね、失敗だわ(笑)
朝井:自分の中では順序立てて考えすぎてるからさ、ソフトクリームの話だけではもう無理なわけですよ。もうダムの放流みたいな感じで、ヴァ~ン!って。
高橋:え、反応は?
朝井:結構おぉ~ってなってたんですけど、優しく接していただいて。でもあのときはほんとに…。しかもそれからお会いする機会がないからさ。ごめんなさいと思ってる、今でも。
高橋:だから難しいよね。考えて考えて発する言葉が正解なのか…でも感覚でいく人もいるじゃん?私はだから、感覚でいく人を憑依させたい。
思いがあふれすぎるあまり、誰かを憑依する暇もなく失敗してしまったという朝井。朝井の話を聞いて、どんな人を憑依させたらいいかをなんとか導き出した高橋だったが、スタッフから蛭子能収と小嶋陽菜の名前が出されると、「この天才は、さすがに降ろせない。」と結局断念。結局、高橋のピンチを救ってくれる“救世主”は、見つからず仕舞いだった。