中日・柳 小6のときに父の告別式で誓った“泣ける言葉”
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横浜高校から、明治大学に進み、一昨年のドラフト会議で中日が1位指名。即戦力の大卒ピッチャーとして注目されていた、柳裕也投手。去年は期待通り、1年目から先発ローテーション入りしましたが、好投しても打線の援護がなく、100球を超えるとスタミナ切れし、わずか1勝だけに終わりました。
しかしこの1勝、つまりプロ初勝利は、ドラゴンズファンの心に残る1勝になりました。小学3年生のときに、地元の少年チームに入って野球を始めた柳。父親の博美さんは、練習場への送り迎えだけでなく、野球経験がないのに、入門書を片手に、柳に野球の基礎を教えたそうです。
ある日、試合で打たれて泣いて帰ってきた柳に、博美さんはこう言いました。
「お父さんだってなぁ、悔しいことはいっぱいある。でもな、裕也、男の子はどんなにつらくても、泣いちゃダメだ! お母さんが心配するだろ! 約束だぞ!」
以来、つらいことがあっても泣かないと誓った柳。しかし、小学6年生のとき、その博美さんが交通事故に遭い、急逝してしまいます。
告別式で、ショックで打ちひしがれる喪主のお母さんに代わって挨拶したのが、柳でした。
「お父さん、ぼく、プロ野球選手になってお母さんと妹を守ります。だから安心してください!」
と、泣かずに挨拶した、当時小6の柳。
その後、宣言通り、プロ野球選手になるという夢を実現させた柳は、去年、ナゴヤドームで行われた西武との交流戦で、待望のプロ初勝利を挙げましたが、その日付は、6月18日・日曜日……そう、「父の日」だったのです。
「ウイニングボールは、お父さんの仏壇に置こうと思っています」
と、お立ち台で語った柳の言葉に、ファンはみんな涙しました。昨日の初完封のボールも、いまは仏壇に供えられていることでしょう。
今年は開幕4連敗を喫したドラゴンズですが、「泣かない男」柳の完封勝ちで、今シーズン初の連勝。借金も2に減って、だんだん勢いに乗ってきました。
今年は横浜高校の大先輩・松坂が加入して、いろいろアドバイスをもらっていることも、柳にプラスになっているようです。次の登板にも注目です!
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