森永卓郎が語る 最近のテレビの“自主規制”と心理

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森永卓郎が語る 最近のテレビの“自主規制”と心理

「垣花正 あなたとハッピー!」(5月2日放送)に経済アナリストの森永卓郎が出演し、『どうした日本人!袋だたきを楽しむ心理とは?』というテーマで解説を行った。森永によると、いまのテレビは、自主規制に次ぐ自主規制で、がんじがらめになっている!こういう状態を続けていくのはほんとにいいのか、強く感じているという。

森永)3月に22年間続いたテレビのバラエティ番組「めちゃイケ」が終了しました。最終は、5時間スペシャルでしたが、なぜ「めちゃイケ」の視聴率は低迷したのか?わたしは最終回によ~く現れていたと思うんですね。

「七人のしりとり侍」というコーナーがリメイクで放送。しりとりを間違えた出演者を、野武士がウレタン製の棒で叩くという罰ゲームが売りのコーナー。これが当時、「暴力的」「いじめを助長する」と批判され、コーナーは消滅。最終回でリメイクされたしりとり侍では、出演者を2チームに分けて、しりとりを間違えた出演者を含むチームが、突然現れた野武士と戦う形になった。

森永)こうなると、間違えたのに、よくわからないチームの連帯責任になって、しかも、罰を受けるのではなく、チャンバラで闘うのは、ワケがわからないわけですよ。叩かれる棒もウレタンで出来ているので、痛いはずがないのに。叩かれたときのリアクションも、芸人さんの芸の発揮のしどころでもある。ですが、これができなくなってしまうわけです。間違えた出演者をボコボコにする原型より、確実につまらない。

「Mの三兄弟」のリメイクでは、揚げたてのイカリングを背中に乗せられた加藤浩次が、転げ回ってイカリングを落とした後、それを這いつくばって食べる演出になっていた。

森永)なぜイカリングを食べたかというと、床に放置すると、抗議が殺到するわけです。「食べ物を粗末にするな」と。

垣花)最近のバラエティでは、そういう場面になると「あとでスタッフがいただきました」って、テロップ出ますもんね。

森永)わたしも食べ物を粗末にするのは嫌ですが、いちいち断っていると、バラエティの笑いの流れが途切れてしまうんですよ。

垣花)それが足かせとなって、面白くなくなって、視聴率が下がっていく。奇しくも、この春終わってしまった「めちゃイケ」も「みなさんのおかげでした」も、テレビの枠を超えた、尖った部分が面白い番組でしたよね。

森永)そうなんです。尖った演出ができなくなる。すると、どうなるかというと、万人が納得する苦情の来ない「生活情報番組」ばっかりになってしまうんです。これはこれでいいとは思いますが、 一方で、攻めた番組もやっていいとは思うんですが。

こうした状況を、森永卓郎は視聴者の心理に関係していると語る。

森永)たとえば、不祥事を起こして謹慎していた極楽とんぼの山本さん。被害者との和解も成立していて、かつ、10年謹慎しているのに、いまだ、「めちゃイケ」以外のテレビ番組には出られない。これはさすがにやり過ぎだと思うんですよ。

弁解の余地がないことをした人に対して人も、メディアも一斉に叩く。しかも、弁解できないから、いくら叩いても、なんのお咎めもない。

森永)そうやってみんなで悪いことした人を袋叩きにするよりは、わたしはウレタンの棒で芸人さんが叩かれている方が健全で笑えるんじゃないかと思いますね。

 

垣花正 あなたとハッピー!
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ふつーの男・沖縄県宮古島出身の垣花正がお届けする、ニッポン放送が自信と不安をもってお送りする朝のワイド番組!レギュラー・ゲストとのコンビネーションもバッチリ!今の話題をハッピーにお届けしていきます!

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