巨人軍国際スカウトはメルセデスのどこを見て採用を決めたのか

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「飯田浩司のOK! Cozy up!」(7月19日放送)では、育成選手から1軍に昇格、9日に続き勝利投手となった巨人のメルセデス選手を取り上げました。

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【プロ野球阪神対巨人】1回、登板する巨人先発のクリストファー・クリソストモ・メルセデス=2018年7月19日 甲子園球場 写真提供:産経新聞社

昨日も甲子園で、わがタイガースを3タテして7連勝を飾ったジャイアンツ。デビュー3連勝中のヤングマン投手と並び、躍進の原動力になっているもう1人の外国人投手が、昨日デビュー2連勝を飾ったクリストファー・クリソストモ・メルセデス投手です。

巨人とは去年、1軍の試合には出られない「育成選手」として格安の年俸で契約。実は既婚者で、ドミニカには奥さんと、去年生まれたばかりの男の子がいますが、ジャパニーズ・ドリームを求めて、単身赴任で日本へやって来ました。

今月9日、1軍の試合に出場できる支配下登録を勝ち取り、ついに1軍へ昇格。10日のヤクルト戦で、5回を無失点に抑え、来日初勝利を挙げましたが、育成出身のピッチャーが「初登板・初先発・初勝利」を記録するのは史上初でした。

昨日も7イニングを投げ6安打無失点と、まだ1軍では点を取られていません。メジャーリーグ、タンパベイ・レイズ傘下のマイナーチームでプレーし、一昨年は、ドミニカに広島カープが設立した「カープアカデミー」で真っ赤なユニフォームを着て、1年間プレーしていたのです。

ところが去年は、カープアカデミーになぜか契約を更新してもらえず、所属チームが宙ぶらりんのままでしたが、そんなとき、「日本のトーキョー・ジャイアンツが、ドミニカでトライアウトをするらしいぞ!」という情報が耳に入ってきました。

集まった選手たちのセレクションに当たったのが、元巨人のドラフト1位で、目利きで知られる、巨人軍国際部スカウト・大森剛さんでした。

シート打撃に登板したメルセデスの第1球、150キロの真っ直ぐを見て「これは採用しよう!」と即決したそうです。ボールの勢いもさることながら、大森スカウトが目を留めたのは、「南米の選手では珍しい、日本人のような綺麗なフォームをしている」ことでした。さらに、最初は格安の年俸しか出せないがそれでもいいのか? と念を押すと、

「どうしても日本で野球をやるチャンスがほしいんです! お願いします!」

と言ったひたむきさも、印象に残ったそうです。

いまはジャイアンツの選手寮に住んでいますが、このままローテーションに定着すれば、来年以降はさらに年俸の大幅アップは確実。もしかすると、メルセデスの活躍をきっかけに、ジャイアンツの外国人獲得戦略は、広島のような「育成型」に大きく変わっていくかもしれません。

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