大坂なおみ 2年前、ラケットを叩き付けた際の反省コメント
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今日の「スポーツアナザーストーリー」は、日本人初の4大大会シングルス制覇という歴史的快挙を成し遂げた大坂なおみ選手のエピソードを取り上げる。
日本時間の一昨日早朝に行われた、全米オープン・女子シングルス決勝。女王セリーナ・ウィリアムズをストレートで破って、シングルスでは日本人初のグランドスラム制覇を果たした、大坂なおみ。
その余韻は、試合から2日経った今も続いていますが、残念だったのは、試合中のコーチング行為をめぐって、警告を与えた審判にセリーナが激高。その後、ラケットを投げつけたり、暴言を吐くなどの行為に対して審判が科したペナルティーに、大勢の観客たちが激しいブーイングを浴びせたことです。
ブーイングは表彰式の最中まで続きましたが、大坂は
「みんながセリーナを応援していたのは知っています。こんな終わり方になったことは残念です」
と涙を拭いながらコメントし、ファンに
「試合を見てくれてありがとう」
とお辞儀。この礼儀正しさが、殺気立っていた会場の雰囲気を和ませ、大坂の評価をさらに高めることにもなりました。
騒動にも動じることなく、プレー中も冷静さを保ち、偉業を達成した大坂。アメリカのメディアからも、セリーナと観客に対し「あまりにも大坂への敬意を欠いていた」と批判する声が一斉に上がっています。
ニューヨーク・デイリーニューズ紙は「セリーナのラケット(破壊行為)が大坂を祝福すべきときを奪った」という記事を掲載。主審に何度も謝罪を迫ったセリーナに対し「謝罪を受けるに値するのは大坂だ」と一刀両断しています。
しかしその大坂も2年前、18歳のときは感情をコントロールできず、サービスゲームを落とした際、試合中にラケットを叩き付けて壊すなど、今回のセリーナと同じような「かんしゃく」を起こしたこともありました。やはり、4大大会で優勝する選手というのは、内にそれだけ激しい闘志を秘めているものなのです。
そのときは試合後、
「ラケットを投げたことは、もう忘れちゃった。少し態度は直さないとダメね!」
と反省した、18歳の大坂。このようにパッと切り換えられる明るい性格も、大坂の長所です。今後さらに内面にも磨きをかけて、女王セリーナを圧倒していくことでしょう。