ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」（9月27日放送）に国際政治学者の高橋和夫が出演。日米物品貿易協定と内閣改造・党役員人事について解説した。

笑顔で会談するトランプ米大統領（右）と安倍首相＝2018年9月26日、米ニューヨーク（共同）　写真提供：共同通信社

日米首脳会談～TAG交渉開始で合意

飯田）まずは先ほど終わった、安倍総理大臣の記者会見の模様をお聞きいただきたいと思います。さまざまな話をしていましたが、まずは日米物品貿易協定の締結についての話です。

安倍総理大臣）先ほどの日米首脳会談で、日米間の物品貿易を促進するための協定、TAG（日米物品貿易協定）交渉を開始することで合意しました。

飯田）日米共同声明を見ると、TAGはやるけれど、他の重要な分野（サービスを含む）でも交渉を開始すると書いてあります。投資のルールなども俎上（そじょう）に上がってくるのでしょうか？

高橋）ポイントはいつまでにやるか、期限を言っていないことです。「約束はしたけれど、いつやるかは言っていない」と引き延ばすのが日本側の得策でしょうね。

飯田）今後、これに関しては役人というか、事務方で協議ですね。

高橋）そうですね。もしかしたら中間選挙の結果を受けて、トランプさんが「TPPに戻りたい」と言い始めないかという、若干の期待はあります。

飯田）TPPについては今年の頭くらいに、「条件によっては戻ってもいい」と言っていましたよね。

高橋）選挙の結果待ちで、みんなそれは分かっているから、「とりあえずトランプさんに納得して貰えるようにしよう」ということで話が付いたのだと思います。

河野外務大臣は党役員人事・内閣改造の影響を受けるのか

飯田）その後安倍総理は、自民党の役員人事など、総裁選終了後の人事について話しました。党役員人事、内閣改造は10月2日に行うと日付を明言しました。党役員人事と内閣改造では、さすがに外務大臣を変えたりはしませんよね？

高橋）河野さんが中東外交を先頭に立って頑張っておられますからね。これだけ中東のことを仰って、「外務大臣を変えました」では、おかしいですよね。
しかし、今回総裁選に勝ったから、支持してくれた人たちに大臣の席を割り振らないといけないので、勝ったときはなかなか難しいでしょう。

飯田）「骨格は変えない」ということはすでに伝えられていますから。

高橋）こういうときは、最低で勝つのがいいのですけれどね。あまり勝ってしまうと、みんなに割り振る必要が出てくる。でも、ギリギリで勝とうとして負けたら元も子もない。なかなか致し方なしです。でも、勝って悩む分にはいいですよね。

飯田）贅沢な悩みですよね。

飯田浩司のOK! Cozy up！
FM93AM1242ニッポン放送　月-金　6:00-8:00