今回の女子ソフトボール情報は、昨シーズンの優勝チーム、トヨタ自動車レッドテリアーズの1・2番コンビ、塚本智名(つかもと ちな)選手と鈴木鮎美(すずき あゆみ)選手のインタビューを紹介する。インタビューは、2018年11月26日に行われた、個人表彰式の時に行った。
写真左:塚本智名(つかもと ちな)打撃率1位0.432(外野手、1992年8月17日生まれ、身長158cm、左投・左打)
写真右:鈴木鮎美(すずき あゆみ)打撃率2位0.415(内野手、1992年11月27日生まれ、身長158cm、右投・右打)
■ビックカメラ高崎に、どうしても勝ちたい!上野投手を打って勝ちたい...
‐ 改めて、優勝おめでとうございます。優勝の感想をお願いします。
塚本『優勝した瞬間は、凄い感動して。私がサヨナラのホームを踏んだので、すごい自分もスライディングでホームインした時には、歓喜の中で、私も勝手にガッツポーズしていました。』
鈴木『一年間通して、辛い事も沢山あったんですけど、まずその1年間を全員で、戦い抜くことができた、そして最後は優勝できたことは、本当にうれしく思います。』
‐ ライバル・ビックカメラ高崎とは、今年はリーグ戦で2戦2敗。全日本総合女子選手権・準決勝で対戦して敗戦。そして、決勝トーナメントの初戦では、上野投手に完封されました。決勝までに4連敗という事で、嫌だなとか、苦手意識みたいなものはありましたか
塚本『4連敗していたという事で、どうしても勝ちたい!という気持ちと、やっぱり上野投手を打って勝ちたい!という気持ちが一杯、一杯でした。(笑)』
鈴木『ビックカメラ高崎は、本当に強いチームで、トヨタか、ビックカメラか、どちらかが優勝するだろうという所で、準決勝で負けて、でもその後、勝って、再び決勝で対戦できるという事で、本当に勝つイメージだけを持って、対戦して、1点差でも勝つ事が出来たので、本当に良かったなと思います。』
‐ 今年のトヨタ自動車レッドテリアーズは、どんなチームでしたか
塚本『今年のテーマが、《本気》ということで、どんな事に対しても、本気で取り組むというのを意識したのですが、(チーム内の)同年代のレベルが高く、凄い選手が多いので、私もそれに負けないように、という気持ちで頑張りました。』
鈴木『モニカ(アボット投手)だけが抑える、と言うのではなくて、自分達もしっかり打って、ピッチャーを助けられるような試合が出来るように!と、ずっと思っていたので、打つ事を中心に、1年間振り込みだったり、しっかりやってきたので、その結果かなと思います。』
‐ 鈴木選手も言った通り、トヨタ自動車は、得点も沢山取っていますし、個人の打率も、上位に沢山入っています。個人的には、どんな取り組みをしたのですか。
塚本『冬の間に、振り込みを中心にやって来たので、春先から、その成果が出てきたかな?と思っています。』
鈴木『打撃フォームを改造したり、課題にもしっかり向き合っていたし、毎試合、チーム目標を立てて、目標を達成できなかった時は、何がダメだったのかを、全員で話し合ったりとか、全体で徹底する事ができて、それが繋がっていったかなと思います。』
■1球目から思い切ったスイングをする...
‐ ここからは、個人の話なんですが、塚本選手、(打撃率1位 0.432)首位打者おめでとうございます。
塚本『首位打者を獲った瞬間は、今年1年間、頑張ってきて良かったな、という気持ちと、皆さんの応援のおかげで、こういう賞が取れたので、本当に、凄い、うれしかったです。』
‐ ぶっちゃけ、途中から意識しましたか
塚本『いやいや。今年は、前半は出場機会も少なかったのですが、チャンスの場面で結果が出始めて...後半戦は、1番で使ってもらう機会が多かったのですが、私の持ち味である、《1球目から思い切ったスイングをする》を意識してやっていました。』
‐ 喋れない話だったら答えなくてもいいんですけど、打順が、前半戦は、クリーンアップの後ろで、後半戦は1番になったのは、戦術的な事ですかね、監督からは、何か話はありましたか
塚本『いや、無かったです。どういう目的かはわからないんですけど、自分としては、切り込み隊長的な感じで(笑)、足を使ったプレーで、チームに貢献するというような戦術だったと思います。』
‐ 塚本選手は、1番で打点15という数字を稼ぎましたが、1番バッターとしては、ビックリする数字です。これはチームが、どこからでも打てる打線だからですか
塚本『そうですね。やっぱり打線が凄いからだと思います。どのバッターも長打を打てるので、やっぱりそういうチャンスが多くて、得点圏にランナーがいる場面で、1番に回って来る。だから、打点が稼げたんだと思います。』
■本当にシンプルに、自分が出来る事だけを考えて...
‐ 今度は鈴木選手。シーズンを通して2番に定着していましたが、自分の役割としては、どんな事だと思いましたか
『本当にシンプルに、1番が出たら送る。出れなかったら、自分が出れるようにする。という気持ちでいました。3番、4番、5番、その後も、いいバッターが続いているので、本当に自分が出る事だけを考えていました。四球とか、そういう形でも塁には出れるので、そういうのをしっかり考えて、やってこれたかなと思います。』
‐ 今シーズン、鈴木選手は、打撃率2位(打撃率0.415)なんですが、安打数は27で、リーグ1位です。どんな事を考えて振っていたのですか
鈴木『特に、なにか考えて打つというバッターではないので、本当に来たボールだけをしっかり振り抜くというか、そういうのを考えて、試合に入れたかなと思います。』
■同級生なので、遠慮とかはないので...
‐ 2人は同級生(1992年生まれ)ですけど、2人の他にも、(3番の)長崎選手や、(キャプテンの)古澤選手が、同じ1992年生まれの同級生です。同級生が多いと、やり易かったりしますか
鈴木『同級生なので、遠慮とかはないので、言い合ったりとか、そういうのはやり易かったりします。』
塚本『やっぱり、プレーの事で、言い合う事は多くて、悪い所は悪いという事で、みんなで話して改善しようと、そんな話し合いはよくしました。、』
‐ ここで、2人から、それぞれの事を、どんな選手か、話して欲しいんですけど
2人『(笑)』
‐ じゃあ、塚本選手から見た鈴木選手は、どんな選手ですか
塚本『やっぱり守備が凄い上手くて、バッティングの面では、誰よりもミートが上手い。だから長打もあるし、ヒットも多い、そんな特長があります。』
‐ 続いて、鈴木選手から見た塚本選手は、どんな選手ですか
鈴木『野性的なスイングで、ひとつ違ったスイングと言うか、パワーもあるし、やっぱり1番入れた時には、ランナーで出ると、打球を転がせば、走ってくれるし、本当に一番・塚本という事に関しては、2番としてはやり易かったです。』
■モニカを打てるようないいバッターになれたら...
‐ 今回、優勝して、新戦力を探している日本代表に...という話も出てくると思いますけど
塚本『やっぱりあの~、アメリカのエースがモニカ(アボット投手)なので、そのピッチャーを打てるようないいバッターになれたらいいなと思っています(苦笑)』
鈴木『本当に、もし選んで頂けるんだったら、対アメリカという事でも、しっかり克服しないといけないし、本当に、(日本代表を)目指す事は目指しているんですけど、まあ、やれる事をしっかりやって、2020年東京オリンピックに出れたらいいかなと思います。』
‐ 宿敵・アメリカ代表のエースは、トヨタ自動車の同僚・アボット投手ですけど、どうですか、アボット投手の球は。練習とかでも、打席に立ちますよね、どんなボールなんですか
塚本『(苦笑)紅白戦で対戦する事はあるんですけど、やっぱりスピードは速いし、変化球も凄い切れがあるので、このピッチャーをどう打ち崩すかな、っていう思いは、いつもあります。投げる変化球の種類も多いので、どの球を打っていくか、絞るのが難しいと思います。』
鈴木『そうですね。モニカ(アボット投手)の球は、いつも横(サード)で守っているんですけど、その時、見ている球より、打席に入った時の方が凄いんです。
回転数が多かったり、変化したりとか、「もう打てない!」って思ってしまう位、凄いピッチャーなんで...はい。』
■新シーズンに向けて
‐最後に、新シーズンに向けての抱負をお願いします
塚本『新シーズンは、連覇に向けて、チーム一丸になって、勝ちにこだわったソフトボールをしたいなと思っています。』
鈴木『連覇に向けて、全員で挑戦をしていって、今年よりもよい成績で優勝できるように、がんばりたいと思います。』
トヨタ自動車レッドテリアーズ http://sports.gazoo.com/softball/
日本女子ソフトボールリーグ機構 http://jsl-women.com/
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(Write&Photo よこいみちひと)