VANQUISH、#FR2石川涼が語った、Tシャツをわざと少なく作る理由

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毎週水曜日午後6時から放送のニッポン放送「オリエンタルラジオ 中田敦彦のオールナイトニッポンPremium」。2時間半にわたる“本音”トークの中から、allnightnippon.com編集部が厳選した内容を、中田敦彦の“熱い語り”そのままに、毎週お届けする。

「オリエンタルラジオ 中田敦彦のオールナイトニッポンPremium」今週の“中田論” 第21回(2月20日放送分)

VANQUISH、#FR2石川涼が語った、Tシャツをわざと少なく作る理由

この日の放送では、オリエンタルラジオ中田敦彦が自身のファッションブランド「幸福洗脳」の立ち上げの際に参考にしたブランド「#FR2」の石川涼氏から直接受けたアドバイスについて語った。

中田:これまでかなりトレースしてきたんですけど、その上で石川さんから何と言われたのか。幸福洗脳のボックスロゴを俺は1回隠さなきゃいけないんです。どういう意味かというと、絵とかに1回ブレたでしょ。その中でいうと「Smoking kills」の流通量ってかなりコントロールしてますよね?って聞いたんです。そしたら「してる」と。「Smoking kills」ってめちゃくちゃアイコニックだから、あれが求められるし、あれが一番売れるんだけど、あれを売りすぎると。要するにアイコンが普及し過ぎると時間が経った時に「えっ、まだそれ着てるの?」って言われちゃう。だから強いものは普及させ過ぎちゃいけないんだと。

幸福洗脳も言ってみたらバズが目的だけど、これが普及し過ぎた時、一気に古くなっちゃうんですよ。歌でもそうじゃないですか。「PERFECT HUMAN」って2016年にあそこまで売れちゃうと2017年以降聞きづらいんですよ。DA PUMPさんの「U.S.A」だって2018年の曲ってなっちゃうと、それ以降聞きづらいじゃないですか。そういう感じでバズを生むのは大事なんだけど、アイコンを貫きすぎるとっていうところと、持続力が無くなると。面白いなって思ったのは、1000枚売れるなって思ったら500枚しか作らないんですって。半分しか作らないことが正解だと。それで飢餓感を煽る。200枚しか売らないんだったら100枚しか作らないのが大事だし。満たしちゃうっていうことが罪なんですって。そういう意味でも幸福洗脳のボックスロゴは1回抑えてもいいんじゃないかと。

この箱のロゴを1回抑えて、ビジュアルでこのブランドの「死にたい男たちのため」というコンセプトをしっかり伝えると海外の人にも刺さるんじゃないかなあと言ってくれた上で、ロケーション。乃木坂を出てもいいと言われたんですよ。俺は乃木坂に籠ろうとしてたよね。正直、ネット販売と店の販売で、俺は店の販売にも可能性がすごいあると思って、乃木坂に注力してきたんですよ。外に売るのと中に売るのって結構矛盾してるじゃないですか。石川さん、どうお考えですか?って聞いたんです。

そうしたら石川さんは「面白い!いい質問だ。なかなかそこを聞いてくるやつはいない」と。#FR2の本店は世界に向けて売るわけですよ。ところが#FR2梅っていうピンク色の店と沖縄の#FR2 Gettoのものは一切ネットショップで売らない。とにかくそれは来てもらうって楽しみでやると。「大丈夫かな」と思っていたけど、当初の3倍売れたと。やっぱり今は実体験とかそこにしか無いものにはすごい価値があるというのは確かなことなんだよと。だからあっちゃんのやってることは素晴らしいことだと。ただそれは1回バーンと知名度を広げたあとでグッと狭めることでより強くなる。だから今はむしろ広げるタイミングじゃないかと。幸福洗脳がめっちゃメジャーになった上で、それの大半の商品が乃木坂でしか買えないとなった時にめちゃめちゃパワーがあるから、今の段階で狭めるのはもったいないぞと言われたの。なるほどと。

じゃあ、店はどこですか?って聞いたら「裏原しかない」って。やっぱりそうなんですって。他の街も色々見たんですって。渋谷もちょっと前まではお買い物をする街だったけど今はもう観光する街で買い物するところになっていない。原宿の竹下通りは中高生しかいないから逆にお金を持っていない。高価格帯の服はなかなか買ってもらえない。「あっちゃん、裏原しかないんだよ。僕も今、裏原で店舗を増やそうとしてる」と。しかし石川さん、僕は裏原の物件がいかに空かないかってことにぶち当たったんです。なんで裏原に店舗を掴めるんですか?#FR2梅をどうやって手に入れられたんですか?って聞いたんです。そうしたら石川さんは「僕はね、ずっと裏原でここに店が欲しいって不動産屋にずっと言ってたんだけど、『ここは空かないです』って言われた。ところが4日後にフッと電話がかかってきて『空きます』と。だったら払うよってすぐ答えたんだよ。奇跡は起きるよ」と。

なるほどなと。空かないというのはもちろんそう。俺は「空かない、空かない」と言われてどうしたかというと引き下がったわけです。大半の人間はやっぱりそうするんだと思うんですよ。だけど「空け!空け!空け!」と、もう開けゴマだよね。「開けゴマ!」って岩の前で連呼してたらチラッと隙間の空いた瞬間に手を入れられるんですよ。それを狙うしかないよ。しかもプラスアルファ、隙間が空くってなったら取り合いだから、敷金・礼金を一気に払うぐらいの交渉をしなくちゃダメだと。所定の金額以上に払うぞっていう気概を見せておかなきゃダメだと。

バブルのタクシーの止め方ですよ。今だったら「タクシー」って手をあげたら止まってくれるわけですよ。だけどバブルの時はみんながタクシーに乗っちゃうものだからドライバーが強気で普通に手を挙げていても「あいつ金持ってなさそうだな」って思って止まらない。そういう時、バブルの人たちがどう止めていたかというと、万札をヒラヒラさせて、「俺は1万チップで払うから止まれ!」という時代だったの。原宿はまだバブルが終わってない!1万円をチラつかせながら、ここの物件は空いたらすぐだよっていうやつに不動産屋は電話をかけるんだと。すごい世界だと。

でもそのぐらい街にエネルギーがあるし、そこで勝負しなきゃダメだよと言われて、分かりましたと。まずはコンテンツを見直して、ノンバーバルにして世界に向けると同時に原宿の天の岩戸の前で万札をチラつかせながら踊り狂うという行為で不動産を狙い、そこに移動するということが石川さんからのアドバイスだったの。面白いよね。

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