はるな愛が監督をした伝説のオネエの映画
公開: 更新:
黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)に、タレントのはるな愛が出演。自身が監督した映画について語った。
黒木)今週のゲストはタレントのはるな愛さんです。
ところで、初めての映画監督をなさったとか。
はるな)名古屋で映画の番組をやらせていただいているのですが、そこからの繋がりで、監督をやってみないかとお声がけいただきました。
大先輩で、今年89歳のオネエのレジェンドがいるのですよ。戦時中・戦後からオネエをやられている吉野のママという方がいるのです。その方の戦時中や戦後の話を、ドキュメンタリーで撮らせていただこうと思ってやりました。
昔、ピーターさんの『薔薇の葬列』という映画があったのですが、独り喋りのシーンが印象的でした。そのイメージでママが独り喋りのところを入れて、そこにオペラのカルメンみたいな曲を流したかったのです。音大の方に歌っていただいて、小さい頃から知っている女の子のサックス奏者に吹いていただきました。
映画のプロのスタッフに協力いただいて撮って行ったのですが、私の思い通りのことを試したかったので、スタッフの方の意見に反発したところもありました。そうすると機嫌を損ねるスタッフもいて、映画は難しいですね。
黒木)そうですよね。
はるな)でも、最終的にはお客様が観て決めるので、どうしても納得するまでやりたかったのですよ。
黒木)では、吉野のママが主演で。
はるな)はい。
黒木)この映画は「あいち国際女性映画祭2019」に出品なさるので、9月4日から名古屋で上映されるのですね。
はるな)そうです。9月4日から映画祭が開催されます。そこから徐々に公開の映画館を増やして行こうかなと思っています。
ママの話を聞いていると、悲しかったことや苦しかったものが出て来るのかと思っていたら、ママの人生は楽しかったと。
いまの時代は、知ろうと思ったら何でもスマホの画面ですぐできてしまう。でも知ることができる情報のなかでしか想像がないから、いまの子は可哀想だと言っていたのが、心に残っています。
当時は外に出たときの風当たりの厳しさがあったけれど、みんなが集まったときの結束が強くあったと言っていました。
黒木)閉ざされたなかで生きて行くしかなかった時代背景みたいなものもあるので、そこで爆発していたのでしょうね。
はるな)そうですよね。私もそうですけれど、同じ世代のオネエの人たちにいろいろ質問しても、みんな羨ましいと言います。
はるな愛/タレント
■7月21日生まれ。大阪府大阪市出身。
■大阪のショーパブでニューハーフとして活動。
■90年代半ばよりTVでものまね芸を披露するなどバラエティ番組に数多く出演。
中でも松浦亜弥をあてぶりする“エアあやや”は多くの人に注目を集める。
■2009年に「ミス・インターナショナル・クイーン2009」で優勝。
日本人の優勝は初めて。現在は審査委員も務める。
■2010年には24時間テレビでマラソンランナーを務める。
■現在はバラエティ以外でもCM・ドラマ・映画・舞台など幅広く活躍。
また飲食店なども経営する実業家。
■2017年からはボランティアとして「子ども食堂」や「被災地支援」の活動を
行っている。
■また現在は、学生時代のいじめやLGBTの苦悩など波乱万丈に満ちた自身の経験を
もとに、LGBTの啓発や人権啓発などの講演活動も行っている。
ENEOSプレゼンツ あさナビ
FM93AM1242 ニッポン放送 月-金 6:43-6:49
番組情報
毎朝、さまざまなジャンルのプロフェッショナルをお迎えして、朝の活力になるお話をうかがっていく「あさナビ」。ナビゲーター:黒木瞳