69歳の大学生・テリー伊藤 「戦争を知らない子供たち」の深い洞察

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テリー伊藤がニッポン放送『垣花正 あなたとハッピー』(7月29日放送)に出演、大学での自身の“研究”について熱く語った。

69歳の大学生・テリー伊藤 「戦争を知らない子供たち」の深い洞察

慶應義塾大学の大学院で、一昨年の9月から心理学を学びはじめ、テレビのレギュラーや連載の忙しい合間を縫って、湘南藤沢キャンパスまで通って丸2年のテリー。これまで「人間の死生観」について研究していたが、今回の研究テーマは、1970年に発売され大ヒットした楽曲『戦争を知らない子供たち』(作詞・北山修、作曲・杉田二郎、唄・ジローズ)。

ヒットした一方で「戦争を知らないで済ますのか?」という反論も起き、この歌の解釈をめぐって、コンサート会場が混乱したこともあった。返還されて間もない沖縄コンサートのステージでは、「もしもブーイングが起きたら、あの歌は二度と歌うまい」と決めて出たものの、ものすごく抵抗があり、杉田二郎は「戦争を知らない子供たち」を歌えなかった。ところがアンコールで、この歌の大合唱が起きた時に、思わず涙が出てきたそう。このときに「この歌を一生歌って行こう」と決めたのだとか。

「団塊の世代のリーダーですよね。あの人たちがどういう環境の中でこういう詩を作って、どういう曲を作っていったかというのをテーマにして考察しているんです」

楽曲から団塊の世代について考察するのが現在の課題とのこと。楽曲からテリーが読み解いているのは、団塊の世代が若い頃に何を感じていたのかということ。そもそも団塊の世代に着目したのは、現代を生きる若者との距離感を感じたこと。

「僕くらいの世代というのは、実は今ね、若い人たちとの間に非常に距離感がありますよね。というのは、これは仕方がないんですけど、ヨーロッパなんか行くと、若い人も世代を超えてみんなで飲んでいるんですけど、日本ってなかなかそういうのはなくて、若い人は若い人、高齢者は高齢者。このままいっちゃうと、世代間の断絶というのが、日本というのは大きなテーマになっていくのではないかなと」

そんな若い人と高齢者の距離感から起きる様々な問題を解決していく上で、とても重要な団塊の世代の人々が、若い頃に何を考えていたのか、そのルーツを探りたいというのが考察を始めたきっかけ。

「『戦争を知らない子供たち』は、北山修さんが本当は戦争を知っていたんだ、と。僕らが子供の頃って、まだ米軍の人がいっぱいいましたよ。戦争の傷跡を僕らは知っていたにも関わらず、“戦争を知らない”っていう風に言ってしまったんですよ。例えば傷痍軍人なんかも(いて)、僕らは戦争を知っているわけじゃないですか。行ってはいないけど。でも、そこをいつもいつも親にね、『お前は戦争も知らないでいい気になりやがって!』と僕らは言われていたんですよ。僕も北山さんも。だから親に対する反発ってものすごくあったんですね。『俺たちだって本当は戦争を知っているよ!』と。アンチ親として反発の言葉が歌詞に込められているんです」

自身の体験を踏まえて歌に込められた思いを熱弁した。さらにテリーは楽曲の歌詞について考察。『青空』『花びら』という言葉について考えた。

「戦争中『青空』なんかなかったでしょ? B29が飛んできて大変だったでしょ?でも今僕らは『青空』があるんだよ、というものすごい言葉がある。あの頃、『花びら』を見る余裕なんかなかったでしょ?あの頃、日本中空襲で逃げ回っていたでしょ?だから、僕らが言えるのは『花びら』が好きだっていうくらいしか言えないんだよ!という物凄く深い意味があったんですよ」

と明るい歌詞にも深い意味があると分析した。

69歳の大学生・テリー伊藤 「戦争を知らない子供たち」の深い洞察

垣花正 あなたとハッピー!
FM93AM1242 ニッポン放送 月-木 8:00-11:30

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ふつーの男・沖縄県宮古島出身の垣花正がお届けする、ニッポン放送が自信と不安をもってお送りする朝のワイド番組!レギュラー・ゲストとのコンビネーションもバッチリ!今の話題をハッピーにお届けしていきます!

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