ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(2月19日放送)にジャーナリストの佐々木俊尚が出演。米韓国防相が会談したニュースについて解説した。
アメリカが世界を守るというロジックを考え直す時期に来た
韓国の国防省国防大臣がアメリカのエスパー国防長官と24日に会談し、米韓合同軍事演習について意見を交わすものとみられる。
佐々木)アメリカが韓国に軍事費の負担を増やせと求め続けていて、これは日本やNATOも言われています。アメリカが撤退して行くなかで、アメリカはアメリカ大陸にいれば攻められません。真珠湾とセプテンバー・イレブン(9.11)以外に、本土が攻撃されたことは1度もありませんから。アメリカがわざわざ出て行ってヨーロッパや日本、韓国を守らなければいけないというロジックを、我々の側は立てなければいけません。そのロジックを考え直さなければいけない時期に来ているのです。
飯田)かつて冷戦のときは価値観の問題で、民主主義で自由な法の支配を守るために、ここを守るべきだということでした。
佐々木)当時はソ連を放置すると、どんどん核開発をするし、宇宙空間も支配して来るため、「ここで守らなければアメリカもいずれソ連に飲み込まれる」という危機感があったと思います。でも、いまはアメリカは中国に対して、そこまでのことは感じていません。一方、経済ではグローバルに中国とアメリカは一体化しているので、そのなかで中国の脅威をアメリカにどれだけ訴えられるかです。これがなかなか難しいです。
飯田)いまのところアメリカ議会は民主党、共和党問わず中国に対して強硬な姿勢を示していますが、逆にトランプさんが融和的に見えますね。
佐々木)安全保障に関して言うとトランプ大統領は融和的に見えるし、経済に関して言うと、中国に対して強硬的というおかしな状況です。
飯田)その辺がひょっとしたら、アメリカへの工作が必要になって来るのでしょうか?
佐々木)日本とアメリカと韓国の関係を0から考え直さないと、いまの状況のままでは成り立たない時期に来ている感じがします。
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