ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(9月17日放送)にジャーナリストの鈴木哲夫が出演。菅新内閣の各閣僚の顔ぶれについて解説した。
菅義偉自民党総裁、第99代内閣総理大臣に就任
9月16日の臨時国会、衆参両院の本会議で総理大臣の指名選挙が行われ、自民党の菅義偉総裁が第99代内閣総理大臣に指名された。その後、皇居での総理大臣親任式と閣僚認証式を経て、夜には菅内閣が発足している。
飯田)顔ぶれ等々、いろいろと出ておりますが、鈴木さんは気になったことはありますか?
2017年の安倍内閣と同じ2つのポジション~上川法務大臣と小此木国家公安委員長
鈴木)メインになっているところは留任組、それから新しい人では官房長官に加藤勝信さんで、これは信頼関係があります。河野太郎さんには、菅さんの一丁目一番地である行政改革、縦割り打破の先頭に立ってもらうということです。私が「ゾッ」としたのは、法務大臣の上川陽子さんと、国家公安委員長の小此木八郎さんの2人です。メディアを見ていると、「女性では」というくくりで上川さんを取り上げるところが多かったのです。
飯田)女性では上川さんと、オリンピック担当大臣の橋本聖子さんの2人だと。
鈴木)上川法務大臣と国家公安委員長の小此木さんですが、2017年の安倍内閣でも、このポジションは同じ2人でした。そのとき、当時の官房長官だった菅さんに取材していますが、実はこの2人は菅さんにとても近い人なのです。
飯田)そうなのですか。上川さんは岸田派だけれども、菅さんに近い。
政権を安定させ、維持するためには「法務と警察」をグリップすることが大事
鈴木)菅さんがそのとき、「法務と警察、この2つをしっかりとグリップすることが政権を安定させ、維持するために大事なのだ」と言ったのです。警察は検察などにいろいろと介入することはできませんが、その情報をしっかり押さえておくということです。かつて飯島勲さんも近いことを言っていましたが、権力を維持するためには、法務と警察が大事なのです。権力を維持して行く、もしくは危機管理というのは、そういうことだと思います。その2人がまた入っているでしょう。この辺が、しっかりと権力を維持するための玄人的な人事というか、やるなと思いました。
飯田)派閥均衡だとか、重要なポストを譲り渡したということも言われていますが、そうではなく、きちんと肝を押さえているのですね。
鈴木)派閥を見て、渡していいところもあるのです。押さえなければいけないのは、自分の女房役である官房長官、政権の看板である行革です。そして、危機管理や権力維持のために押さえるべきところを押さえる。
飯田)ここを押さえて来ているということは、ワンポイントリリーフのつもりはなく、「俺は長くやるぞ」ということですね。
鈴木)それは当然でしょう。続くかどうかは別ですが。
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