『私をくいとめて』のん×林遣都 崖っぷちロマンスの行方は……
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【Tokyo cinema cloud X by 八雲ふみね 第954回】
シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信する「Tokyo cinema cloud X(トーキョー シネマ クラウド エックス)」。
今回は、12月18日から公開の『私をくいとめて』をご紹介します。
『勝手にふるえてろ』の綿矢りさと大久明子監督が、再びタッグを組む!
第33回東京国際映画祭「TOKYOプレミア2020」部門で観客賞を受賞した『私をくいとめて』。
芥川賞作家・綿矢りさによる同名小説を、大九明子監督が完全実写化。令和を生き抜く女子たちに容赦なく突き刺さる、共感しまくりの“崖っぷちロマンス”が誕生しました。
『私をくいとめて』のあらすじ
みつ子、31歳。平日は会社員として働き、休日はイキイキとした“おひとりさまライフ”にいそしむ彼女は、いまどきの独身女性。
彼女が楽しく平和に生活できるのには、ワケがある。それは彼女の脳内に、もう1人の自分である相談役“A”が存在すること。人間関係や身の振り方に迷ったときには、いつも正しい答えへと導いてくれるのだ。
ある日、みつ子は取引先の若手営業マン・多田くんに恋心を抱く。多田くんとは両思いだろうと確信しながらも、ひとりの生活に慣れきってしまっているため、なかなか関係を進める勇気を持てないみつ子。
20代と30代。恋愛観の変化を痛感する彼女は、“A”と共に“崖っぷちの恋”に踏み出そうとする……。
『私をくいとめて』のみどころ
主人公・みつ子を演じるのは、のん。透明感のある美貌はそのままに、時にやさぐれ、時に激しく吠えるヒロインを大熱演。
脳内の人物(=“A”)と会話するというキャラクターを、妙齢の女性の可笑しみを交えながらキュートに演じきっています。
そして、みつ子が恋する多田くんには、近年さらに人気が加速している林遣都。笑顔が素敵な“腹ぺこ年下男子”ぶりに、みつ子ならずとも心を溶かされてしまう女子が増加すること間違いなし。
共演には臼田あさ美、片桐はいりといった実力派の個性的なキャストがズラリ。さらに、伝説の朝ドラ以来、のんと共演となる橋本愛が、みつ子の親友・皐月役で出演。2人の息の合った掛け合いも見逃せません。
“おひとりさま”を望んで来たヒロインが、不器用に悶えながらも恋する姿は、“誰かとつながりたい”と誰もが切望するこんな時代だからこそ共感する人も多いはず。
みつ子の恋の行方は、スクリーンで確かめて。
<作品情報>
『私をくいとめて』
2020年12月18日(金)から全国ロードショー
監督・脚本:大九明子
原作:綿矢りさ「私をくいとめて」(朝日文庫/朝日新聞出版刊)
音楽:高野正樹
劇中歌:大瀧詠一「君は天然色」(THE NIAGARA ENTERPRISES.)
出演:のん、林遣都、臼田あさ美、若林拓也、前野朋哉、山田真歩、片桐はいり、橋本愛
製作:鳥羽乾二郎、多湖慎一、與田尚志、永田勝美、川村岬、竹内力
エグゼクティブプロデューサー:福家康孝
企画・プロデュース:谷戸豊
プロデューサー:永井拓郎、中島裕作、矢野義隆
アソシエイトプロデューサー:福嶋更一郎、菅谷英智
ラインプロデューサー:氏家英樹
撮影:中村夏葉/照明:常谷良男/美術・装飾:作原文子/録音:小宮元
編集:米田博之/音響効果:岡部泰輝/CG・VFX:高橋良明
衣裳:宮本茉莉/ヘアメイク:清水美穂/助監督:成瀬朋一
制作担当:原田博志/宣伝プロデューサー:滝口彩香
製作幹事・配給:日活 制作プロダクション:RIKIプロジェクト
企画協力:猿と蛇
英題:Hold Me Back
(C)2020『私をくいとめて』製作委員会
第33回東京国際映画祭 TOKYOプレミア2020」部門観客賞/東京都知事賞 受賞作品
公式サイト https://kuitomete.jp/
連載情報
Tokyo cinema cloud X
シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。
著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/