ヨット太平洋単独無寄港横断に出航したキャスターの辛坊治郎が4月22日、ニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」にヨット太平洋単独無寄港横断中の船上から電話出演。“因縁”のポジションへ近づきつつあるなか、荒天での苦労を明かした。
ニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」では、番組パーソナリティの辛坊治郎がヨット太平洋単独無寄港横断に挑戦している間、“スペシャルパーソナリティ”たちが“留守番”をしているが、番組では「生存確認テレフォン」と題して、辛坊に持たせた衛星携帯電話へ毎回必ずかけることとなっている。
辛坊は4月9日午前9時17分に大阪府岬町の淡輪ヨットハーバーから“KaorinV(カオリンファイブ)”号で出港したが、22 日、犬吠崎の東の海上の1000キロ付近にいるという辛坊へ、この日スペシャルパーソナリティを務める飯田浩司アナウンサーとアシスタントの増山さやかアナウンサーは電話を掛けた。そしてつながったことを確認した飯田アナが「どうも!飯田でございますー!」と、呼びかけると、辛坊はぶっきらぼうに答えた。
「どうも!じぇねーよ!」
何かあったのだろうか。
「今日、なんか朝から天気が天気がすごいんだよ。30分ごとに激変して、風がなく青空が広がってると思ったら、5分後には雨雲がばーっと広がって風速が一気に30ノットから40ノットぐらいに吹き上がって。それが20~30分ぐらいで収まるとまた青空が広がって晴れるんだよ。それからまた、30分くらいたつと同じような天気でね。
で、今ちょうど雨雲が、今日何回目かわかんないけど接近してる最中でね、目の前の風速計が急激に上がっている! 電話かかってくる直前は8ノットくらいだったのが、今はもう20ノット超えてるね。このままいくとたぶん数分以内に30ノット超えるんじゃないか?
とにかくね、1日の中で天国と地獄みたいな感じで、船の右半分晴天・左半分雨天みたいな。右半分風速ゼロ・左半分秒速30メートルみたいな、とんでもない状況も」
この激しい気象状況は、船体にも大きな影響を与えたようである。
「トラブルも多くて、この船の推進力になっているのはヘッドセイルという前に付いているセイルなんだけど、それをコントロールするロープが1回目の嵐の中ですっぽ抜けたのよ。嵐の中で、セイルのコントロールなくなったら怖いよ!
嵐の中でいろいろ立て直してだね、30分くらいでフッと(風雨が)収まるからその間に修理して、次の嵐に備えるという。今日一日ずっとセイルに張りついたまま」
厳しい“戦い”の模様を聞いて驚くスタジオの2人であったが、飯田アナが「日本列島からおよそ1000キロの付近に今日あたりいて、1日180キロ超進むってことは、辛坊さん、いよいよ日本列島から1200キロぐらいのところに……」と切り出し、「列島からから1200キロのポイントというと、辛坊さんは因縁のポジションにそろそろ……」と増山アナが前回の航海のいわくつきの件を“オブラート”に包んで伝えると……
「そうなんです! まさしくそううなんです。俺も、昨日からすごく意識していて!」
と、意外にもスパッと即答し、
「状況、似てるのはね……」
と、ギョッとするようなことを語り始めた。
「……黒潮の一番端くらいにいるわけですよ。前回なんでクジラがいたかというと、食い物のある所にいたわけです。で、今回、黒潮の東の一番恥で、1000キロも離れてるのにカモメが飛んでるんだよ。黒潮の魚を狙ってるわけ。だからね、その魚を狙ってるクジラだっている可能性はあるんで」
こう説明すると、スタジオの2人は「なるほど」と思いつつもどきどきせずにはいられない。
「一日ずっと海面見てたんだけど、今日はクジラいなかったけどね。そういう意味ではね、因縁の場所に近づきつつある。それは確かですね」
決意も秘めた言葉を受けて、「クジラに遭わないことを祈ってますんで、お気をつけて!」と増山アナが声をかけると、「ありがとうございます!」と応えた辛坊は、引き続き航海を続けた。
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番組情報
辛坊治郎さんが政治・経済・文化・社会・芸能まで、きょう一日のニュースの中から独自の視点でズームし、いま一番気になる話題を忖度なく語るニュース解説番組です。
[アシスタント]増山さやかアナウンサー(月曜日~木曜日)、飯田浩司アナウンサー(木曜日のみ)