キャスターの辛坊治郎氏が1月11日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。話題の映画『ドライブ・マイ・カー』での俳優・岡田将生の演技を絶賛した。
辛坊)アメリカのゴールデングローブ賞の非英語映画賞(旧・外国語映画賞)に日本の映画が選ばれたというニュースが、昨日(1月10日)の夕刊レベルでありました。きょう(1月11日)の朝刊に出ていますよね。『ドライブ・マイ・カー』という村上春樹さんの原作の映画ですが、きょう見てきました。
増山)そうなのですか!?
辛坊)この有楽町のニッポン放送の近所にですね、ビックカメラがあるのですよ。そのビックカメラのいちばん上に角川シネマという、角川の映画館があって、そこで午前10時半に1回だけ上映があるのですよ。
増山)面白かったですか。
辛坊)よくできているわ~。やはりね、主演の西島秀俊は、もう、うまいというか「ああ、すげえな!」なんだけれども、もうひとり一緒に共演している若手の俳優がうまいよ。すごくて「うわ、この人こんなにうまいの!?」って。
増山)岡田将生さん?
辛坊)そう、岡田将生。岡田将生はうまいですよ。ほんとにうまい。
増山)そうなのですか?
辛坊)多分ストーリーに影響しないネタバレなのですけれども、演劇が中心(のストーリー)なのですけど。
増山)そうですね。
辛坊)これ、役者にとっては難しいだろうなと思うのは、“本気で演技しているところ”と“手抜きで演技しているところ”というものの演じ分けをしなきゃいけないのですよね。これがちょっと想像つかないぐらい難しいじゃないですか。プロの俳優が演技をしているのだけれども、プロの俳優が“本気で演技したとき”から一段、演技力を落として、演出家にクレームつけられるような演技を。その微妙な差みたいなところを岡田将生さんは見事に演じ分けているのですよ。素人が見ているとわからないのだけども、プロの目から見ると「いや、さっきの方が良かったんじゃない?」っていう。「すごい、この役者!」と、つくづく思いましたね。
増山)ますます見たくなりました。
辛坊)『ドライブ・マイ・カー』はアカデミー賞でもノミネートされているのかな。でも外国映画でノミネートされているはずですね。例の韓国映画でアカデミー賞を取った、地下室の……
増山)『パラサイト』?
辛坊)あの『パラサイト』はアカデミー賞の本賞だそうです。
増山)そうですよね。
辛坊)あの『ドライブ・マイ・カー』は、賞を取っても外国映画賞で、本賞ではないと思いますが、本賞を取っても不思議はないかなと。で、日本の映画って、言ってはなんだけれども、掛けられる資本力というのが限られているわけですよね。
増山)そうですよね。
辛坊)言わば文化映画。やはり国の補助金(編集部注:文化庁の助成)なんかも入っている映画で、ギリギリの制作予算のなかでみんな必死になって限界で作っているので、別にハリウッドの映画の何百億の大作みたいにCGグルングルン回ったりしないのですよね。『007』みたいに、いきなり空中を車で飛んだりしないのだけど、日本映画らしい落ち着いた味わいの深い映画でございます。
増山)期待しちゃう。
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番組情報
辛坊治郎さんが政治・経済・文化・社会・芸能まで、きょう一日のニュースの中から独自の視点でズームし、いま一番気になる話題を忖度なく語るニュース解説番組です。
[アシスタント]増山さやかアナウンサー(月曜日~木曜日)、飯田浩司アナウンサー(木曜日のみ)