失格で涙が溢れ出す高梨沙羅 「みんな強かった」と胸を張る小林陵侑
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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(2月8日放送)内の「北京 TODAY’S REPORT」に、現地(北京)からニッポン放送・洗川雄司アナウンサーが出演。高梨沙羅選手がスーツ規定違反で失格となったノルディックスキー・ジャンプ混合団体について解説した。
高梨沙羅選手がスーツ規定違反で失格
北京冬季五輪第4日の2月7日、ノルディックスキー・ジャンプの混合団体で、小林陵侑(土屋ホーム)、佐藤幸椰(雪印メグミルク)、高梨沙羅(クラレ)、伊藤有希(土屋ホーム)の日本は、合計836.3点で4位となった。
飯田)2月7日も日本人選手がメダルを獲得しております。フィギュアスケート団体が日本初の銅メダル。また、スピードスケート女子1500メートルの高木美帆選手が、2大会連続の銀メダルを獲得しました。7日のノルディックスキー・ジャンプの新種目である混合団体では、惜しくも表彰台に届かず、4位でした。高梨沙羅選手が1回目のジャンプ後、スーツの規定違反を取られ、まさかの失格でした。今回、失格がたくさん出ましたよね。
洗川)かなり珍しいことではないかと思います。スーツ規定違反の失格は、ワールドカップ(W杯)でもよくあることです。それぞれの選手がピッタリとしたスーツをつくって行くのですが、選手によっては体重のコントロールをするなかで、少し痩せただけでも隙間ができてしまうことがあります。そうするとスーツが伸びて、ムササビのような感じになり、浮力を受けてしまうので、飛びやすくなってしまいます。実は、飛びすぎると危険性もあるのです。
飯田)ヒルサイズ(106メートル)よりも飛んでしまうのですね。
洗川)はい。危険性への考慮や、安全性を確保する意味もあって、スーツ規定違反があります。今回、高梨選手は両もも周りが2センチずつ大きかったということで、1回目を飛んだあとの検査に引っかかってしまいました。
2回目に追い上げを見せた日本の強さ
洗川)それでも2回目では98.5メートルを飛び、K点は超えたのですよね。
飯田)すごいですよね。
洗川)両手を顔の前で合わせて、涙が溢れ出していました。ブレーキングトラックという、止まるところでも最後はしゃがみ込んでいて、スコアを見上げてから、深々とカメラに向かって頭を下げたときの表情が印象的でした。
飯田)そうですね。
洗川)7日にノーマルヒル個人の方で金メダルを獲った小林陵侑選手が、106メートルを飛んだのですよね。これはヒルサイズちょうどでした。
飯田)飛びましたね。
洗川)右手を上げてガッツポーズし、高梨選手を抱き寄せていました。佐藤幸椰選手、伊藤有希選手がつないでの2回目でした。最終的には4位となり、カナダには差をつけられましたが、8.3ポイント差まで迫りました。小林選手はすべてが終わったあとに「みんな強かった」という一言を出していました。
飯田)みんな強かった。それは技術面にも言えますし、精神面でも言えますね。メダルまでもう少しというところまで行きました。ものすごく強かった。あの追い上げはすごかったですよね。
失格続出
洗川)ただ、オーストリア、ドイツ、ノルウェー、日本の4ヵ国から失格者が出るという事態になりました。ドイツの女子選手であるアルトハウスさんも失格になりました。アルトハウス選手はワールドカップで上位に出て来る常連なのですが、そんな選手も失格になるぐらいだったので、波乱でしたね。標高が約1700メートルあり、気温はマイナス16度でした。その辺りも関係したのではないでしょうか。
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