黒木瞳がパーソナリティを務めるニッポン放送「あさナビ」（3月15日放送）に歌手で俳優の亀梨和也が出演。主演する『連続ドラマW 正体』のにおける役づくりについて語った。

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黒木瞳が、さまざまなジャンルの“プロフェッショナル”に朝の活力になる話を訊く「あさナビ」。3月14日（月）～3月18日（金）のゲストは歌手で俳優の亀梨和也。2日目は、自身が演じる鏑木慶一の役のつくり込み方について---

黒木）『連続ドラマW 正体』がWOWOWで3月12日から4回連続で放送されます。その正体というのは、ある夫婦の殺人事件の容疑者として逮捕されてしまったのですよね？

亀梨）そうです。

黒木）そしてなんと死刑判決を受けてしまった。あの最初のシーンは怖かったですね。

亀梨）僕も少し「ゾッ」としました。あのシーンを撮るにあたって、実際にお仕事をされていた看守の方のお話を聞いたのですが、すごく考えさせられました。

黒木）人が人を裁くということは、胸に迫るものがありますね。

亀梨）もちろん、死刑判決を経験したことなどありませんし、作品や小説でのイメージ像しかないではないですか。そのシチュエーションになったときに人はどうなるのかということは、その人それぞれだとは思うのですが、看守を経験された方のお話を伺って、演技を構築させていただきました。

黒木）1話目の亀梨さんが演じられた鏑木慶一の何とも言えない髪型もよかったです。

WOWOW『連続ドラマW 正体』

亀梨）カツラも何通りも着替えさせていただきました。

黒木）それで6～7時間衣装合わせにかかったということですが、その死刑を宣告された鏑木が移送中に脱走してしまうのですよね？

亀梨）そうですね。

黒木）それで潜伏して行く先々で、なぜか鏑木はいろいろな人を窮地から救って行く。なぜ彼は人々を救っていくのか？　果たして彼の本当の正体は何なのか……これが最後に明かされるのですね。染井為人さんの『正体』という原作がございまして、私も原作を読ませていただきました。亀梨さんがどのように演じられるのか気になっていましたが、見事に4話とも別人になっていましたね。

亀梨）ありがとうございます。僕も今回、自分が演じさせていただくということを前提にして原作を拝見させていただきました。ドラマになったときのリアリティや、どのパートをどのように凝縮するかというところがありました。原作に登場して来る役柄すべてをドラマ上で演ずることはできていないのですが、原作のキャラクターの要素を役に落とし込む作業は楽しかったですね。

黒木）本当は10話分くらいできますよね。

亀梨）そうですね。

黒木）もうあと10人ぐらい書いて欲しかったです。

亀梨）そうすると、衣装合わせが2日では足りなくなります。

黒木）本当ですね。まったく違う亀梨さんが4話分いるのですが、2回目放送の鏑木はカッコよかったですね。

亀梨）大丈夫でしたか？

黒木）カッコよすぎました。

亀梨）髪の毛を金色に染めさせていただいたのですが、自分自身もあそこまで染めたのははじめてでした。

黒木）そうだったのですか。

亀梨）その役を変えたことによって、7時間の衣装合わせになったのです。1回目のときは金髪ではあったのですが少し違った方向で、1回目の衣装合わせが終わって持ち帰り、「うーん」と自分のなかで考えていて、ここはやはり違う方向性がいいなと考えていました。2話には、男女の関係があるので。

黒木）貫地谷しほりさんが演じていらっしゃいますが、やはりあれは惚れますね。

亀梨）よかったです。

黒木）「すべての女性が惚れちまうやろ」という感じでした。

亀梨）最初はカツラでやる予定だったのですが、リアリティや物理的な問題で、いろいろな方に協力を得て地毛で染めさせて欲しいなと思い、カツラではなく、地毛に変えさせていただきました。一目惚れをしてもらうためには、最初のキャラクターでは弱いのではないかと思ったので。

『正体』（染井為人／光文社）発売日：2020年1月22日　定価：2,090円（税込）　判型：四六判ソフトカバー　～株式会社光文社のプレスリリース(2021.11.22) より

黒木）KAT-TUNももう15 周年ということで、昨年（2021年）は紅白にも出場されました。15周年の紅白というのは感慨深かったのではないですか？

亀梨）そうですね。15周年を亀梨和也として存在することを遂げようというところで、この何年かを過ごして来ました。そのようななかで、紅白やコンサートを通してファンの方たちに向き合えたということは、いい1年だったなと感じています。