新内眞衣「稽古で、何も言ってくれなくて……（笑）」 “ラジオ愛”に溢れる舞台『ON AIR ～この音をキミに～』スペシャルアフタートークの模様をレポート

By - NEWS ONLINE 編集部　公開：2022-08-03 　更新：2022-08-03

俳優の室龍太、元・乃木坂46の新内眞衣らが出演する舞台『ON AIR ～この音をキミに～』が、東京・新国立劇場小劇場にて7月28日（木）から上演がスタート。当編集部では、31日（日）の公演を取材。今回、その終演後に行われた「スペシャルアフタートーク」の模様を中心にレポートをお届けする。

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この公演は、人気脚本家・宇田学が書き下ろした『音を通じてつながる人びと、それぞれの想いを描くヒューマンストーリー』。目が不自由な妹の鈴とともに東京から小さな町に引っ越してきた青年・桜木真は、「音には人を救うチカラがある」と信じて様々な自然の音を記録。音響効果を扱う音効スタッフとして町のラジオ局『FMほし観河』で勤務することになるが、ネット社会の影響で聴取率も振るわず、閉じることが決まっていた。逆境の中、真はラジオの力を信じ、局の存続に向け動き出す。

舞台上では、ラジオを中心に様々なキャラクターの人生が交差する人間ドラマが描かれ、それぞれが温かみのある演技を披露。劇中のラジオ番組を放送するシーンでは、公式サイトやSNSで実際に募集した投稿をパーソナリティが読み上げるといった場面もあり、没入感のあるシナリオと斬新な演出で観客を引き込む『ラジオ愛』あふれる舞台となっている。

垣花正、新内眞衣、宇田学

この日の終演後に行われたスペシャルアフタートークには、町役場に勤務する谷山茜を演じる新内眞衣、作・演出の宇田学、そして司会の垣花正（ニッポン放送「あなたとハッピー！」パーソナリティ）が登壇、劇中の衣装チェンジが多く大変だったことを新内が明かすなどざっくばらんな雰囲気でスタートした。

垣花正

そして垣花が、「地方のラジオ局の存続が1つ、ストーリーの大きな流れの中にあるというのは聴いていたので、どんな話の展開になるのかな？って予想しながら観たんですけど、全く想像を超えていて。たくさんの家族と、たくさんの人間模様を見事に全部盛り込んでいて……」と感慨深げに切り出し、「登場人物、役者の皆さん、全員オイシイっていうね（笑）」と振ると、新内は「オイシくさせていただきました（笑）」と笑顔で応えた。

新内眞衣

そこへ、「新内さん、ぴったりな役じゃないですか！？」と問いかける垣花。以前新内は、乃木坂46のメンバーとして活動する傍らニッポン放送の関連会社でOLとして勤務していたこともあり、パーソナリティとしても長年に渡り番組を担当。稽古中はその経験を活かし、パーソナリティ役やディレクター役の出演者に対し、リアリティが出るようにアドバイスをしたことも明かした。

そして今回の演じた谷山茜の役柄については、主人公である真と半ば対立するような間柄であったことから「イヤな奴でいようと思っていました」と話したが、その反面、普段の自身に関しては「私、あんまりカリカリしたことがないので」「いつもは、ゆっくりしているタイプです」と語っていた。

宇田学

これを受けて、作・演出の宇田は新内の役柄について、コロナ禍で直接会うことができなかったため、「YouTubeで新内さんの映像を観ながら、どういう役をやらせたら面白いかを考えた」と意外な告白。

新内眞衣

また、宇田は細かな演技指導などはせず役者に任せる部分が多いと話し、これに対し新内は「本当に、稽古場から、マジで何も言ってくれなくて……（笑）」と不安だった気持ちを明かす場面も。だが今思うと、そのおかげで、自分たちで考えて自由に演技することができたと話し、宇田は「稽古をしながら、演者さん個性を伸ばすにはどうしたらいいかを考えている」「固執した演出でやらせると、演者さんの幅が狭まってしまうので」と説明していた。