軍事パレードを行うも、八方塞がりの「北朝鮮の現状」

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外交評論家で内閣官房参与の宮家邦彦が2月10日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。人民軍創設75周年を迎えて行われた北朝鮮の軍事パレードについて解説した。

軍事パレードを行うも、八方塞がりの「北朝鮮の現状」

2022年10月17日、北朝鮮の朝鮮労働党中央幹部学校で記念講義を行う金正恩党総書記(朝鮮中央通信=共同) 写真提供:共同通信社

北朝鮮の軍事パレード

北朝鮮が2月8日、人民軍創建日(建軍節)75周年を迎えて行った閲兵式(軍事パレード)に、大陸間弾道ミサイル(ICBM)と戦術核運用部隊が登場した。韓国の中央日報によると、金正恩委員長はこの日の閲兵式に出席したが、演説はしていない。

飯田)お子さんとの写真が出ていましたが。

宮家)見ていると、中身は学芸会なのですが、これが現実です。これが彼らにできる最大のことなのです。

軍事パレードを行ってもアメリカが振り向くことはない

宮家)ICBMがどこまででき上がっているのか、技術的にどうなのかはわかりません。こういう形で威嚇しているのだと思いますが、北朝鮮の国民が哀れで仕方がないと思います。

飯田)これもアメリカに向けて、「どうだ!」と見せているのでしょうか?

宮家)「どうだ! すごいだろう。俺たちはこんなものを持っているんだぞ。恐いだろう。恐かったら俺たちと話して平和条約を結ぼうぜ」と言っているわけです。しかし、もう30~40年も同じことを言っているわけです。残念ながら、効果はあまりありません。

飯田)ないですか。

宮家)ですから我々もこの程度しか報じないわけです。これで「大変だ、国家安全保障会議だ」とは、どこの国でもならないですから。

飯田)そうですね。

八方塞がりの北朝鮮の現状

宮家)もちろん、専門家は武器の能力を調べていると思います。それはそれでぜひお願いしたいのですが、大きな流れとして考えた場合、彼らにとっては八方塞がりですよね。

飯田)北朝鮮にとっては。

宮家)新型コロナウイルス感染症の影響はある程度よくなったとしても、経済的な制裁はありますし、中国は見捨てないでしょうが、全面的に支援するわけにはいかない。ロシアはウクライナ情勢で忙しい。そうなると、彼らがいろいろなことをしても、国を維持していくのが精いっぱいではないでしょうか。

飯田)むしろ台所事情の苦しさのようなものが。

宮家)そうだと思います。いまは地下経済があるので、ある程度は生き延びると思いますが、とにかくこの人たちが強くならないように、弱くなりすぎないようにしなければいけない。弱くなりすぎても困りますので、難しい人たちだなと思います。

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FM93/AM1242ニッポン放送 月-金 6:00-8:00

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