2月15日(水)、一つの時代を創り、世界中のアーティストに大きな影響を与えたミュージシャン「YMO」の高橋幸宏さんを追悼する特別番組『オールナイトニッポンPremium 高橋幸宏さんを偲んで』(ニッポン放送・20時~21時50分)が放送。高橋さんは今から40年前、1983年4月から9カ月間、火曜日の25時から『高橋ユキヒロのオールナイトニッポン』を担当。当時の放送音源はニッポン放送に保存されていなかったが、SNSで呼びかけたところ、多くのリスナーから全35回中32回分の貴重な音源をご提供いただいた。
特別番組は1983年4月12日の第1回のオープニングから。初回オンエアのオープニング音源というだけでも貴重なのだが、その内容はというと、番組を担当した上柳アナウンサーが思わず「シュールなことやってらっしゃいましたね」と語った高橋のショートコント。今回の追悼番組について上柳が「きょうは湿っぽくでなく、楽しく幸宏さんを偲んでいきたいと思います」と話したように、特別番組は早速、貴重な音源で当時の雰囲気を伝えてスタートした。
番組では高橋さんと交流のあった様々な方からの貴重なコメントも放送したが、当時、ニッポン放送の担当ディレクターだった佐々(さっさ)智樹は、番組に起用した理由について、「YMOって日本のポップグループで世界に羽ばたいた最初のグループ。深夜放送には深夜の若者の独特の文化があった。(高橋さんを起用したのは)ちょっと先に行っているというところと、すごく音楽を大切にしているところ。深夜放送で音楽のネタを仕入れるというのは世代的には当たりまえというか必須。当時のラインアップからすると異色かもしれないが、世界に飛び出したミュージシャンをパーソナリティにして、新しい音楽を発信していくのが必要だと思った」と当時を振り返る。ディレクターとパーソナリティという立場で接した高橋の人柄については、「とにかく非常にまじめな人でした。ピュアだし、ストイックで物事に対して真摯に向き合う、感性が鋭い人でした。かっこ悪いことが好きじゃない。細かいところまでこだわっていた。音楽家であり、ファッションデザイナーでもあるので、ものにこだわるところがよく出ていた」と語った。
番組では、釣り好きの高橋さんのために佐々氏の発案で企画され、伝説の回と言われた1983年7月19日放送の「深夜のアナゴ釣り大会」もオンエア。火曜日の深夜に「チャポチャポ」と釣り船の音ともにアナゴ釣りの模様をオンエアしたこの回は、ニッポン放送社内でも物議を醸したが、アナゴ釣りの船にはテレビの有名プロデューサーやディレクターも同乗していたという。『高橋ユキヒロのオールナイトニッポン』が当時のテレビマンにとっても最先端の「尖った番組」だったというエピソードも明らかにされた。
番組には、高橋さんのソロや再結集したYMOのサポートなどを担当、また、pupaというバンドを結成して一緒に活動をしていた髙田漣をゲストに迎えて、高橋さんとの印象的なエピソードや一緒に活動して感じた高橋さんの音楽哲学について伺ったほか、当時、番組内でイギリスの音楽最新情報を紹介していたトシ矢嶋氏、途中からレギュラー出演していた劇団スーパー・エキセントリック・シアターを主宰する三宅裕司などのインタビューなどもオンエアされた。
番組は最後、1983年12月27日に最後の日本武道館公演の音源とともに4時間スペシャルとして放送した最終回で、YMOメンバー細野晴臣とYMOを振り返った貴重な音源もオンエアし、幕を閉じた。今回の特別番組で放送される曲紹介のほとんどを高橋さんがしているので、こちらも注目いただきたい。
■番組タイトル:『オールナイトニッポンPremium 高橋幸宏さんを偲んで』
■放送日時:2月15日(水)20時~21時50分 放送
■パーソナリティ:上柳昌彦
■ゲスト:髙田漣
◆この番組は、radikoのタイムフリー機能で、放送1週間後まで聴くことができる。
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番組情報
オールナイトニッポン55周年を記念した特別番組「オールナイトニッポンPremium」を毎週土曜日19時から放送することが決定!
過去にオールナイトニッポンのパーソナリティを担当したアーティスト、お笑い芸人、文化人はもちろん、“いま”オールナイトニッポンでしゃべって欲しいという話題の人など、ジャンルを問わず55周年にふさわしい豪華パーソナリティが続々登場していきます。
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