俳優の田中道子が「一級建築士」を目指すきっかけとなったゲームは?
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黒木瞳がパーソナリティを務めるニッポン放送「黒木瞳のあさナビ」(2月27日放送)に俳優の田中道子が出演。一級建築士の資格について語った。
黒木瞳が、さまざまなジャンルの“プロフェッショナル”に朝の活力になる話を訊く「黒木瞳のあさナビ」。2月26日(月)~3月1日(金)のゲストは俳優の田中道子。2日目は、建築物を好きになるきっかけと建築士としての理想について---
黒木)超難関の一級建築士に合格なさった田中さんですが、女優をやりながらですから、1年3ヵ月で合格してしまったのは本当に素晴らしいですよね。1500時間も勉強されたそうですね?
田中)1日約4~5時間の勉強を平均的にやりました。もちろん0時間の日もあるので、休みの日には12~15時間ほど勉強するような1年間でした。
黒木)そのような過酷な状況は4年も5年も続けられないから、「1年数ヵ月に賭けよう」と思ったのですか?
田中)そうなのです。自分が追い込まれているときこそ女優としてのお仕事にも気持ちが入り、上手くいくことが多かったので、追い込まれている自分を楽しんでいる節もありました。やる気で寝る時間を削ることができたのですよね。
黒木)自分ではわからないくらい、力が湧いてくる瞬間はありますよね。
田中)勉強する上での知的好奇心からなのか、もしくは合格できる自分になりたいという欲求からなのかは不明ですが、振り返れば「よくあそこまで自分を奮い立たせられたな」と自分を褒めたい気持ちになります。
黒木)よく「人生で3回、死に物狂いで頑張らなければいけない事柄が起こる」と言いますが、おそらくその1回目ですよね?
田中)1回目でした。
黒木)あと2回ありますね。
田中)どうしましょう。
黒木)でも1回クリアしたのですから、できますよ。今後いろいろなことがあっても、当時の1年3ヵ月のことを考えられると思います。
田中)その言葉を聞くだけで涙が出てきてしまうくらい、嬉しいです。認めていただけたり、褒めていただけると報われます。
黒木)建築物を好きになったのはなぜですか?
田中)私はもともとゲームに出てくる街のデザインがしたくて、ゲーム会社に就職したかったのです。最初に好きになったのは『ファイナルファンタジー』で、すごく幻想的な世界観をつくり上げているゲームなのですが、日常で見る建物とは全然違う非現実的な世界観だったので、「つくり手側に行きたいな」と思ったのが最初のきっかけでした。好きな建物への憧れは、ゲームのなかに集約されているのですよね。
黒木)でも、実際に建築物をつくるとなると、現実的ではないですか?
田中)法律が関係してくると、「日本では無理だろうな」という建物ばかりですね。
黒木)でも「こういう建物をつくりたい」という夢はたくさんあるのではないですか?
田中)そうですね。ゲーム内の街をデザインしたいと思っていた気持ちが強いのか、1つの建物をつくるというよりも……。
黒木)街全体をデザインしたいわけですね?
田中)「人々の暮らしをつくり上げたい」という気持ちがあります。いま興味があるもので言うと、サウジアラビアで砂漠に大きな都市をつくる計画があり、そのようなものをデザインできたらカッコいいなと思うことがあります。
黒木)建物というのは、建物だけでは成り立たず、そこで暮らす人々が生活できなければいけない。やはり全体を見ることが必要ですよね。
田中)それが二級建築士と一級建築士の資格における範囲の差かも知れません。
黒木)夢が広がりますね。
田中)いずれは世界を回りながら、という夢もあります。
田中道子(たなか・みちこ)/俳優
■1989年生まれ。静岡県出身。
■「ミス・ワールド2013」の日本代表に選出され、インドネシアで行われた世界大会でベスト30に選ばれる。
■その後はファッションイベントの「GirlsAward」、「TOKYO RUNWAY」、「神戸コレクション」などに出演。
■2016年、「女優宣言お披露目記者発表会」を開き、女優へ転身。
■『六本木クラス』(EX)、映画『極主夫道』、『解体キングダム』(NHK総合)、『新美の巨人たち』(テレビ東京)などに出演する他、『プレバト!!』(MBS/TBS)では水彩画等で才能を発揮するなど多方面で活躍。
■多忙を極めるなか、2022年に最難関国家資格である一級建築士試験に合格。
番組情報
毎朝、さまざまなジャンルのプロフェッショナルをお迎えして、朝の活力になるお話をうかがっていく「あさナビ」。ナビゲーター:黒木瞳