受験生を“みんな“で応援!『おうえんしナイト』
全国の受験生を応援するために、受験や教育と縁が深い、お笑い芸人・ランパンプスと一緒に様々な情報をWebコンテンツとして発信していく企画です。
受験生を応援するため全国各地を飛び回る『おうえんしナイト』!
今回、お伺いする大学は岡山県岡山市にある「岡山理科大学」になります。『おうえんしナイト』初の理科大学の特徴や、就職先、岡山理科大学ならではの教育方針など、ランパンプスがインタビューしてまいります!
――さて、早速ですが、大学内に入って企画広報センター長、情報理工学部情報理工学科教授の赤木徹也先生にお話を聞きに行きましょう。
小林:早速ですが、岡山理科大学の創立の歴史を教えていただけますか?
赤木:今年で60周年になります。創始者の加計勉先生が原爆で焼け野原になった広島の状態を見て「日本の復興は教育しかない」という思いから始まった教育と研究に力を入れた大学です。
寺内:当時から岡山理科大学という名前だったんですか?
赤木:そうです。
寺内:その頃からサイエンスに注力してたということですね。
赤木:戦後の復興の際は、経済よりも科学技術に力を入れた方が効果的なので、若い技術者が必要だったんです。本校の建学の理念は「若人の持つ能力を最大限引き出す」なのですが、60年経った今も変わらずこの方針を貫いています。
寺内:どういった研究が盛んなんですか?
赤木:理学系、工学系、生命科学、情報系など理系はほとんど全部ですね。
寺内:本当にサイエンス全般ですね。
小林:生物地球学部というのがあるとお伺いしたんですけど、どんなことを学ぶんですか?
赤木:恐竜や生物を、その環境も含めた地球をとりまくすべてをフィールドワークで学ぶ学部になります。
小林:他にはどんな学部があるんですか?
赤木:理学部が有名ですね。鈴木彰先生というノーベル賞を取った先生も一時期おられて、学生たちを教えていた時期もあるんです。工学系も最近は元気です。実は私も岡山理科大学の卒業生なのでよくわかるんですが、教授と学生との距離が、こんなに近い大学ってあんまりないんですよ。
寺内:やっぱり研究が盛んなのも影響しているんでしょうね。
赤木:「同じ研究者として一緒に頑張ろう」という思いがあります。
寺内:素敵! 僕も大学で無機化学やっていたんですけど、教授と一緒に研究するみたいな感覚はなかったですよ。
赤木:私のところは常に一緒に研究しています。今も学生が来てますよ。
小林:春休みなのに? 絶対来ないで遊んでた方がいいよ(笑)。
寺内:60年間この山の上にあるんですよね? 通学大変じゃないですか?
小林:墓と古墳に挟まれた道を通ってきたんですけど(笑)?
赤木:3本のルートがありまして、1つは「まむし坂」というくねくねした道のルートで、次がお二人通ってきた「地獄坂」です。
小林:いやいや、仏さんの近くでそんな名前付けないほうがいいですよ(笑)!
赤木:もう1つは「留年坂」と呼ばれています。
小林:さっきからネーミングセンスがちょっとエグいな(笑)
赤木:でも、留年するわけではなく「大学が好きだからゆっくり上っていこう」ということなんです。
小林:『おうえんしナイト』では「理科大学」の取材は初めてなんですが、一般の大学と何が違うんですか?
赤木:理科の研究が盛んな大学になります。中四国の私立大学で理学部があるのはうちだけですね。特徴的なのは恐竜学博物館が大学内にあることです。
寺内:博物館が中にあるんだ!
赤木:化石を取り出す時のクリーニングなどを実演しています。無料なので、毎日のように小さい子がいっぱい来られますよ。
寺内:自由に入れるんですね!
赤木:スタンプラリーもありますし、学内にも、いろんな展示をしています。もともと大学としては、子供たちにワクワクしてもらって、あわよくばうちに入学しほしいんです(笑)。
小林:PRだ(笑)!
赤木:現在、理系の学生が減っているので、文科省の方から理系の学生さんで、年収が多くない世帯の子たちは、私立大学の学費をサポートしましょうと国が動いているんです。
寺内:国としても技術者を増やしたいんですね。
赤木:実際、いろんな企業さんに「学生さんを紹介してください」と言われますよ。
寺内:工学部に入ると、引く手あまたなんだ!
赤木:例えば、うちのゼミ生で就職した子たちは皆、一流企業に就職しています。年収は一番高いところだと平均○○○万……言っていいのかな(笑)。
小林:まあ、ぼやかして掲載しますので(笑)。
赤木:理系の方が年収が高くなるというのは実際にあって、私は常々学生に「年収は嘘つかない」と言っているんです。
小林:考え方が理系ですね! 文系の方が就職しやすいイメージがありましたけど。
赤木:文系は就職活動の際、20~30社、受けると思うんですけど、理系は受けても5社くらいで納得した就職先が決まります。情報系、機電系の需要が高いですね。企業側からオファーがくるくらいなので。
寺内:理系で就職に困ることはあまりないんですか?
赤木:聞いたことないですね。
小林:寺内さん、なんで理系なのに芸人になってんの? NSC通わないでNEC行けよ!
寺内:僕、理系だけど教育学部だから(笑)。
赤木:教育にも力を入れておりまして、国際バカロレア教員の資格が取得できます。簡単に言うと、世界共通の教員免許のことです。岡山理科大学では教職課程を履修していれば、理学部、工学部問わず、誰でも取れるんです。さらに理科と数学に特化したその資格を取れるのは日本でうちだけです。
寺内:やっぱり理系だから男子の方が多いんですか?
赤木:そうですね。女性は30%くらいでしたかね?
寺内:思ったより多いかも!
赤木:30%は嘘だったかな(笑)。20%くらいかも。
小林:嘘かよー(笑)!
寺内:そうやって男の子を導くのはダメですよ(笑)!
小林:皆、キャンパスライフ楽しみたいんですよ!
赤木:いえいえ、獣医学部も入れると25%はいると思いますよ。岡山キャンパスと今治キャンパスで比率が違うんですよ。
寺内:今治に獣医学部があるんですね。
小林:つまり、今治に行けと!
寺内:違う違う! そういうことじゃないのよ(笑)。
赤木:僕は「年収は嘘つかない」という意味では理系に行ったほうがいいと思っています。
小林:まあ、就職してからモテますからね(笑)。
赤木:国立大学とうちの卒業生の年収はあまり変わらないんです。
寺内:国立に引けを取らないぞと。
小林:あの、今日、来て思ったんですけど……キャンパスに色気がねえなって(笑)。普通の大学だとちょっとおしゃれにするじゃないですか? 岡山理科大学は病院みたいな佇まいで「岡山理大」って書いてある文字もでかくて、ちっともモテようとしてない!
赤木:各大学がキャンパスを綺麗にする方向ですけど、岡山理科大は真面目な大学なんで、機器にお金をかけているんです。
寺内:素晴らしい!
小林:理系だねー。
赤木:なので、科学系の機器がものすごく充実してますね。
寺内:外見じゃないんだよ! 中身に金かけてるんだよ!
赤木:学生さんをしっかり育てて社会に出さなければいけないので、学生のために使うんです。
小林:なんか色気ないとかいって申し訳ないです(笑)。
赤木:初代理事長は「学生の能力を最大限にのばせ」と常々言われていました。僕は名誉理事長から卒業証書もらったんですけど、元気で学生を家に招いてくれたりと学生との距離が近い方でした。その学生を大事に育てる風土を今も各教員が持っていると思います。
小林:アットホームに研究しているんですね。
赤木:卒業生も含めたライングループも学生と作っています。
小林:えー! 教授とライングループ!
赤木:今はちょうど就職の時期なので履歴書を見てあげたりとか、模擬面接をしたりもしています。
小林:それって教授の仕事なの?
寺内:それだけ距離が近いってことだよ。
赤木:学生が一番なんです。学生の幸せが我々の幸せにつながるような気がするんですよ。
寺内:素敵なことを言ってる! 他の大学だと教授が就職に対して、そこまで親密にサポートしてるってあまり聞かないですよね?
赤木:「大学を出た先で幸せになる」というのが大学の役割でもありますからね。
小林:受験方法は、どういう形があるんでしょう?
赤木:大きく分けると推薦入試と、一般入試になります。年内に行われる推薦入試など、入試の制度は充実していると自負しております。例えば入学前教育として、推薦で入ってくる子たちに、事前に勉強してもらうようなシステムもあります。
小林:ゼロ年生だ。
赤木:大学の勉強についていけなくて辞めてしまう、という事態を防ぎたいんです。我々としては学生の幸せが大事ですから。やはり、良い企業に就職させてあげたいんです……給料の話ばかりしちゃいけないんですけど(笑)。
寺内:まあでも大切ですからね。
小林:岡山理科大って理系のこと以外を学べるんですか?
赤木:文系で言うと教育学部や経営学部があります。リーダーや人間性を養成するような教育プログラムなどがあります。あとは博物館関係の資格が取れるような授業もありますね。
小林:子供の頃から恐竜が大好きで入学される方もいらっしゃるんですか?
赤木:いますよ。
小林:それが生物地球学部に行くって考えるとロマンですね!
赤木:どの学部に行っても、研究の「過程」を必ず辿ります。それが問題解決能力の育成に繋がるんです。その結果、例えば、恐竜の学部にきて、結果、恐竜関係の仕事に就けなくても、違う分野で活かすことができるんです。良いところに就職するために、どういう能力が必要かというと、問題に直面して、その原因が何かというのを見つける能力と、その問題を解決する能力で、その両方を育成することが重要なんです。
寺内:ノウハウがちゃんと身に付いてるんですね。ちなみに修士とか博士に進む人も多いですか?
赤木:学部・学科によって違いますが、私の研究室では半分ぐらいは行きますよ。
小林:どんな学生さんに来て欲しいですか?
赤木:夢を持ってきてほしいです。やっぱり「好きだ」や「こういうの面白いな」と思って「これ、どうなんだろう?」ってワクワクしながら、来てくれる学生の方が伸びるんですよ。ただ、私個人としては岡山理科大学に来たら「絶対にこの分野好きにさせてやるよ」っていう思いはありますよ(笑)。
小林:めっちゃ男前じゃん(笑)! 「来いよ、好きにさせてやんぜ!」だって!
赤木:例えば、情報理工学部では一年生、二年生、三年生でロボコン(ロボットコンテスト)をするんです。ロボコンで負けるとやっぱり悔しくて泣くんです。けれど、そのおかげで伸びるんですよ。その後、JAXAの研究員になった学生もいます。おそらく四年制大学を卒業して研究員になったのは彼だけです。
寺内:あら、すごい!
赤城:でも、僕は反対したんです。
寺内:え、なんで?
赤木:給料が……。
小林:また給料の話してるよ(笑)。
赤木:もう1つ受かった方の企業の方が給料が高いぞって言ったんだけど(笑)。
寺内:でも、やっぱり「JAXA」ってかっこいいですよ!
小林:こっちは宇宙兄弟とか見てるからね(笑)。
赤木:でも、親御さんの目から見たらどうなんだろう? 親子さんなら絶対あっちだなって。
寺内:夢のある学生に来てほしいって言ってんのに、お金の話ばっかりだよ(笑)。
小林:でも、就職後にお金稼ぎたい人は絶対理系に行くべきだね。
赤木:なんていうんですかね、要は幸せが……。
小林:さっきから、ずっと「幸せが金」ってずっと言ってる!
寺内:「数式は嘘つかない」とか言ってくださいよ!
小林:最後になるんですけれども、今、頑張っている受験生にメッセージをお願いします。
赤木:やはり、興味がある大学に行った方がいいと思います。大学選びは、いろんな指標で選ぶと思うんですけど、オープンキャンパスには行くべきですね。実際に足を運んで、雰囲気を見て、そこでビビッときた子たちは伸びしろが違うんです。最後に大化けするんですよ。
小林:受験や大学生活がゴールじゃないですもんね。
赤木:国立大学を落ちて、うちにきた学生がいたんですけど、その子は国立行った子より給料がいいですよ。
小林:また言ってるよ(笑)。
寺内:理系は数字が大好きですもんね(笑)。
小林:これが本当に最後の質問なんですけど……先生にとってお金とは(笑)?
寺内:そこじゃない! 「科学とは?」にしなよ!
赤木:「学生を幸せにしてくれるツール」です(笑)。
小林:素晴らしいお答え!
寺内:参りました!
――それでは学食に向かいましょう。本日のメニューは小林さんが「マグロ丼」で寺内さんが「ココナッツカレー」になります。
小林:なんか色々、乗ってますね。普通のマグロ丼じゃない!
寺内:何が乗ってるの?
小林:マグロのたたきと、温玉と、天ぷらだね。いただきます!
小林:マジで美味い! 海鮮居酒屋のランチです(笑)。
寺内:ご飯の量がエグくない? どんぶりにパンパンに入ってるじゃん!
小林:450円でこれはあり得ないよね。天ぷらは野菜のかき揚げですね。でも、これマグロ丼じゃないよな(笑)。
寺内:じゃあ何?
小林:「温玉天ぷらネギトロ添え酢飯」です(笑)。
寺内:学生人気ナンバー1って言ってたよね。
小林:うん。だからマジで美味い!
寺内:私は、ココナッツミルクカレーでございます。学食でまさか本格的なカレーが食べられるとは!
小林:当たりだね。
寺内:大当たりだよ。超楽しみ! ちょっと匂い失礼します。
寺内:パスポートいらず! パスポートいらずですよ!
小林:2回言いましたよ?
寺内:それでは、いただきます!
寺内:ココナッツミルクうまっ……え? しっかり辛い。ココナッツの甘さが来るからといって、惑わされるなかれ、しっかり奥にスパイスが! 今、ココナッツです。こっからこっから!
寺内:今辛い! あと、ちょっと気になるんですが、卓上にチリソース置いてるんですよね。
小林:つまり、やれってことですか?
寺内:でしょうね!
寺内:チリソース大好きですけど、ココナッツカレーに合うのかな? いただきます!
寺内:うま! 辛っ! 大当たり!
小林:でもこれはパスポートいるんじゃないの?
寺内:これね……パスポートいらず(笑)。それではいかせていただきます。
寺内:「うまい―ナイトニッポン!」
――来ましたね!
小林:カメラマンだけがなぜか喜ぶんだよな。日本で1人だけだよ。
寺内:ごちそうさまでした!
――さて、『おうえんしナイト』として、初めての「理科大学」でしたがいかがでしたか?
小林:赤木教授がほんとに面白い! 勉強になるお話もあれば、ネタかな(笑)ってお話もあって。あと名言ね。
寺内:「年収は嘘をつかない」だよね。
小林:笑っちゃったけど、すごく良い言葉ですよね。5回は言ってたと思う(笑)。
寺内:もっと言ってたよ(笑)。でも、実際、理系はやっぱり就職に強いよね。平均給料が良いっていうのは聞いていたけど、あそこまで言われると理系か文系で迷っている人は理系に振り切るよね。
小林:収入は大事なことだからね。
寺内:あと、春休みだからやってなかったけど、本来は学食が6つあるって言ってたよね? いや、岡山理科大学、スケールがデカい!
小林:なんか佇まいから迫力ありましたね。
寺内:とにかくめちゃくちゃ面白かったです!
次回の『おうえんしナイト』は岡山理科大学の後編として、ランパンプスが在学生にインタビューをする様子をお届けします。ご期待ください。
<岡山理科大学>
住所:〒700-0005 岡山市北区理大町1-1
HP:https://www.ous.ac.jp
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