『摂氏』と『華氏』とは
世界初の体温計の目盛りに基準はなかった
体温計を世界で最初に発明したのは、17世紀の初め、イタリアの医学者・サントリオだと言われています。
(以前、『体重計』のお話をさせて頂いた時にも、この方の名前が登場しましたネ)
そんなサントリオが発明した体温計は、ガリレオの発明した『空気温度計』の原理を応用したもので、目盛りは付いていましたが、目盛りには特に基準はなかったそうです。
『華氏』の由来
ドイツの物理学者・ファーレンハイト
それでも、その体温計でいろいろな人の体温を測っていくうちに健康な人は、いつも一定の体温を保っていることを発見しました。
これが正確に計測されるようになるのは、100年以上先のことで18世紀にドイツの物理学者、ファーレンハイトが初めて水銀を使った温度計を作りました。
そして氷が溶ける温度を“華氏32℃(摂氏0℃)”、体温を“華氏96℃(摂氏35.6℃)”と決めました。
ファーレンハイトの漢字表記に『華』を使った
『華氏』は“ファーレンハイト”を中国では、漢字で表すのに最初に『華』という字を使ったことに由来しています。(『華倫海』)
アメリカやカナダでは、温度の単位に『華氏』を使っていて、ファーレンハイトの頭文字の『F』で表しています。(例:68°F)
日本は温度の単位に『摂氏』を使っていますが、摂氏20℃は、華氏では68°Fになります。
そんなファーレンハイトが生まれたのが、1686年5月14日ということで、それにちなんで5月14日は『温度計の日』とされています。
『摂氏』の由来
セルシウスの漢字表記に『摂』を使った
『摂氏』は天文学者のが考えたもので、欧米では『セルシウス度』と呼ばれています。
中国ではセルシウスを漢字で表すのに、最初に『摂』という字を使ったことから、『摂』に『氏』を加えて『摂氏』の名前で使っています。
(2016/5/10放送分より)
スズキ・ハッピーモーニング 鈴木杏樹のいってらっしゃい
ニッポン放送ほか全国ネット
ニッポン放送 毎週月曜~金曜 朝7:37から(「高嶋ひでたけのあさラジ!」内)
※ネット局の放送時間は各放送局のホームページでお確かめください。