写真提供:産経新聞社
112年ぶりに、リオデジャネイロ五輪で五輪競技へ復活するゴルフ。
松山英樹、や世界ランキングの男子トップなどは、スケジュールやジカ熱感染のリスクがあるとして、出場を続々辞退しています。
しかし、
「まさか、オリンピックにゴルフが復活するとは考えていなかった。どんなことがあっても絶対に出場したい。ジカ熱だって、かかったら治せばいいだけです。」
とオリンピック出場に向け人一倍意欲的だったのは女子プロゴルファーの渡邉彩香でした。
選考基準の世界ランキングは、過去2年間の成績がすべて反映されます。
22歳と若く、100位台からポイントアップをしなければならなかっただけに、2人目の代表に選出された38歳の大山志保とは、キャリア面でのハンデを背負ってのスタートでした。
それでも、グングン差を詰め、全米女子オープンでは、逆転で代表をつかむところまで…。
最終日の最終ホール18番、残り65ヤードの第3打をミスし、ボールが手前の池へ消え、ダブルボギーとしてしまった。生涯、忘れられない1打になってしまいました。
あくまで結果論ですが、バーディー、もしくは、パーで上がっていれば日本代表になっていたことになります。
「バーディーを獲れば、日本代表になれることはわかっていた。ただ、今まで味わったことがない感覚が襲ってきて、あれほど緊張したのは生まれて初めて。自分の弱いところが出た。」
と大粒の涙を流しています。
その悔しさを晴らすべく、21日からはこれまた米国で開催された8か国の地域対抗戦『インターナショナルクラウン』へ日本代表として出場。
この大会は、個人戦ではなく各国上位4人が出場できる団体戦でした。
日本は結局、5位に終わりましたが、タイ、中国とのサドンデス方式のプレーオフでは、渡邉がイーグルを奪って決勝進出を果たしています。
そして、明後日からは約1か月ぶりの日本ツアー。
渡邉はきのう26日米国から帰国して、その足で今週29日に開幕する『大東建託いい部屋ネットレディス』のプロアマ前夜祭へ参加しました。
きょうはスポンサーなどのゲストを相手の大事なプロアマトーナメントが行われます。
この渡邉彩香選手、プロデビュー当時から、圧倒的な飛距離のアドバンテージが魅力でした。
10歳からはじめたゴルフで、一貫したのは「飛距離では負けない」。
当初から父親の光章さんも、飛ばすための特訓を受けたそうです。
こうなると、スポ根の世界を想像してしまう。
ところが、
「両親や周囲から、強制されてゴルフをしたことはありません。飛距離に関しても、私がそうしたいといったから。だから、ゴルフがイヤだとか、練習をしたくないと思ったことが1度もない。」
そうです。
今週から新たなスタートを切る渡邉。4年後の東京五輪では、まだ26歳です。
他の競技と比較して、生涯スポーツといわれるゴルフは選手寿命が長い。これからが、正念場。
イボミなどスター選手が久々に揃う今週の女子プロゴルフツアー、大いに注目しましょう。
(原文)青木政司
7月27日(水) 高嶋ひでたけのあさラジ!「スポーツ人間模様」