羽根田)やっと自分の目標、周りの方々と一緒にやってきた目標が今日、叶ったなという気持ちでいっぱいです。
昔から見ている私も涙してしまいました。羽根田選手、よかったですね。見事な試合でした。
羽根田選手の母校、名鉄学園杜若高等時代の恩師、公益社団法人日本カヌー連盟強化部、スプリント強化委員会・副委員長・本田泉先生です。
(カヌー競技はどのような競技?/公益社団法人日本カヌー連盟強化部、スプリント強化委員会・副委員長・本田泉インタビュー)
銅メダルが決まった瞬間はどんなお気持ちでしたか?
本田)メダルが獲れると涙が出たりすることがあるのかなあと思っていたのですが、茫然としてしまいました。
世間的にはなかなか注目されなかったカヌー競技ですが、羽根田選手のメダル獲得で一気に注目集まること間違いないと思います。改めてどういった競技なのかルールを教えてください。
本田)今回のリオではスタートからゴールまで、急流が人口のコースで250メートルの長さで作ってあって、例えばその間を2分で漕げば秒に換算すると120秒なのでタイムのポイントがまず、120ポイントになります。あと、リオの場合は間に24の関門があったのですが、関門に体やパドルや船とかが触れてしまうとペナルティポイントが2ポイントプラスされます。通れないと50ポイントプラスされます。ですから、早くて当てない人が勝つというルールです。
勝敗を分けるポイントはいかにポールに当たらなくて進むかということなのですか?
本田)そうですね。当てないで進むということが一つと、流れのある中でやりますので、流されてコースから外れてしまったりすることがないように、流れを読みながら早く漕ぎ下ることも必要です。
流れに逆らって鮎みたいに上流に登っていたりもしますよね?
本田 ポールの色が緑色と赤色の二種類あるのですが、赤の方は一旦下流のほうから上流に向かって登らないといけないというルールになっていますので、なかなか難しいです。
カナディアンとかいろいろ名前がありますが、その違いは何なのでしょうか?
本田)カヤックが一番一般的なカヌーだと思いますが、両端に水をかくブレードがついていて、船の中に座って両方を漕いで進むのがカヤック。羽根田くんが出場したカナディアンという種目はシャフトの片方にしかブレードがついていない。
わかりました。羽根田選手インタビューでこんなことを語っています。お聞きください。
羽根田)高校生の時にずっと目標にしていた大会で勝つことができなかったので、このままではいけない、このままでは日本で埋もれてしまう、という危機感を強く感じました。
高校時代に「このままではいけない」とおっしゃっていますが、羽根田選手、高校時代はどんな選手だったのですか?
本田)高校時代から、シニアも含めて日本チャンピオンになれました。アテネオリンピックの予選にも日本代表として出場したのですが、その時には3か国という枠の中に入れずに出ることが出来ませんでした。ジュニアの日本代表でもありましたので、ジュニアの世界選手権にも出場しましたが、なかなか勝てずに苦しんでいました。
インタビューではこんなことも語っています。
羽根田)東京オリンピックでは必ず金メダルを獲るように頑張ります。
東京オリンピック、必ず金メダルと言っています。可能性はどれくらいありますか?
本田)可能性は100%あると信じていますし、彼も頑張ってくれると思います。
一部写真提供:時事
(土屋礼央 レオなるど 8月10日放送)