「そう簡単には、優勝させない。直接対決まで全勝する。」巨人・高橋由伸監督(41歳) スポーツ人間模様

By -  公開:  更新:

高橋由伸

高橋由伸監督 写真提供:産経新聞社

広島のクライマックスシリーズ出場が決定。あわせて、優勝へのマジックを12としています。

ただ、勝負は最後までわからない。
9月10日から対広島2連戦がありますが、巨人の高橋由伸監督は

「そう簡単には、優勝させない。直接対決まで全勝する。」

と宣言。指揮官の気合が伝わったのか昨日のヤクルト戦で連敗を5でストップしています。

原監督が辞任して次がいない。
そこで、本人としては現役続行希望にもかかわらず、志半ばでチームのために身を引いた。

兼任監督というプランもあったはずですが、それほど甘いものではないとスパッと決断したところは、潔さを感じました。
シーズンへ入るまで、本当にマイナス要素がたくさんありましたが、黙々と仕事をこなしました。

勝敗にかかわらず、いつも表情を変えず、感情を表面に出さないポーカーフェイス。
球団関係者は「監督に表情がない」といわれていると明かしていますが、そうしたスタイルは、巨人時代の松井秀喜から学んだそうで、

「勝てば喜ぶのは当然だけど、いつも自分が打っても、打てなくても、チームが負けても同じ表情。物事に動じない。これが中心選手の姿だと感じた。」

と高橋監督は漏らしたことがあります。

采配についても知に足がついています。
クリーンナップを固定することは勝負の定石の中、最近ではこれをしない監督が増えています。
でも、高橋は3番に坂本を据えて、左足を上げる始動を遅らせるようアドバイスした結果、抜群の安定感を示し、3割4分5厘というハイアベレージをマークさせてきっちり結果を出している。

でも、最大の誤算は阿部が故障で出遅れたことにつきます。
開幕前から阿部中心を明言し「3連覇の象徴」と言うほどでした。
それだけに、故障の阿部の代わりに、気が弱く4番タイプではないことをわかっていながら、ギャレットで我慢を続け、次は長野を据えたのですが、結果は御存知の通り。
7月24日、阿部が4番に復帰してからは、確かにチームは強くなりました。あと1カ月、早かったらと、G党は地団駄を踏んでいます。

あとひとつ、高橋監督は「何で若手が出てこない、クルーズ、片岡、亀井も故障でいない。チャンスが転がってきたのに。」とボヤいています。
投手陣を含めて、レギュラークラスはベテランが多い。このあたりが、広島と対照的なところ。

10日からの広島直接対決まで楽しみです!

8月31日(水) 高嶋ひでたけのあさラジ!「スポーツ人間模様」

Page top