広島、昨日の横浜DeNA戦はサヨナラ勝ちで3連勝。
延長10回にタイムリーを放ったのは丸佳浩、これで優勝マジックは、ひとケタの9!連日ものすごい盛り上がりです。
日本では4番バッターが最重要視されている。でも、メジャーで打線のキーマンといえば3番。今季のセ・リーグで好成績のチームは3番が不動、広島は丸で、巨人が坂本。
ではなぜ今年はこんなに強いのか?
昨年、わずか1勝差でクライマックス出場を逃した広島。
その悔しさを念頭に置き、今年は1軍の打撃コーチを3人制にしています。
石井コーチがチーフになって、若い東出、迎(むかえ)両コーチが補佐する。
元々練習量が多いのが伝統ですが、各選手が年間を通し800~1000スイングがノルマ。それから、本当にすごい!そこまでやるか!?と感じるのはホームゲームの後。新井とエルドレッド以外の野手が試合後に練習を行う。
「これだけやっているのだから」と選手も自信満々だそう。
加えて1点をもぎ取ることを徹底。
練習メニューも豊富で、石井コーチは選手にバットを振らずに立たせるだけで、自らが文字や数字をボールに書き込み、トスをしてそれを読み取らせるなど動体視力や集中力を増すトレーニングを行う。
一方フリー打撃では、かつての落合(現中日GM)がやっていた、時速80キロ程度のスローボールを打つ。
はたまた「ノーアウト、3塁。どうやって点をとる?」という質問を突然、選手へぶつけるなど、バラエティーにとんでいるのです。
丸も真剣に楽しく取り組んでいました。
丸が一流選手へステップアップするターニングポイントになったのは、イチローを育てた新井宏昌コーチの指導を2013年から受けたこと。
『すがるく、バットを振れ』が教えでした。
どういうことか?
素早く、軽くバットを振る。よくバットを振るとビューンという音がしますが「ピュッと音がする素振りができるように。」と教え込んだそうです。
また2013年のオフに背番号63から9へ変更したことでもヤル気と自覚が増大。
9番は当時コーチだった緒方監督が現役時代につけていたもので、丸が緒方さんへあいさつに行くと「おめでとう!」ではなく意外な言葉「わしゃ、みとめんぞ。すぐ、返上させるけん。」と広島弁でいわれたそうです。
さすがに、このひとことは、重みが違っていた。大好きなパチンコなどのギャンブルを封印して、お酒もごくたまに。ひたむきな野球の虫に変身。
9番をつけて挑んだ2014年シーズンはフル出場を果たし、打率3割1分0厘と自己ベストをマーク、守備でゴールデングラブ賞、初のベストナインへも輝きました。
目標は優勝。そして個人としての究極の目標が「40歳まで現役でいる。」
25年ぶりの優勝へ向けオーラまで漂わすようになりました。
9月2日(金) 高嶋ひでたけのあさラジ!「スポーツ人間模様」