写真提供:産経新聞社
日米通算200勝をかけ、きのうの中日戦で登板した黒田でしたが、6回を投げ7安打3失点、節目の記録は持ち越しとなりました。
しかし、地元広島の反応は意外や意外「さすが、神さま」と、ほくそ笑むファンが多かったようです。
チームが独走状態にあることも手伝って、とにかく余裕がある。
加えて次回13日の登板予定が、ホームの巨人戦ということもあり、さらなるフィーバーが早くも展開中とのことでした。
一方、気の毒だったのは、石川県立野球場のスタッフ。
大挙して、報道陣が訪れることが予想されていただけに、記者室を増設するなどご苦労が多かった。
泣く人がいれば、笑う人もいる、これもまた勝負の常-。
今春のキャンプ。
チームメートの前で黒田の第一声は「今年はチームにみんなで貢献してください。そして、優勝しましょう。」でした。
今季は復帰2年目ということもあり、緒方監督、球団首脳からは、「気が付いたことがあれば、選手に直接、いってほしい。」という内々の申し入れがあったそう。それでというわけではないでしょうが、とにかく後輩への面倒見がいい、といわれています。
中でもチームを鼓舞したのは5月8日。
自身が首のしびれと、右肩痛のため、登録を抹消して、再調整していた際、「こんな痛み、こんなケガで下にいては、ダメだ。」と言った。
これを伝え聞いた、選手全員が感動し、発奮して、独走の礎を築いたとのことです。
そして、新井との絆はますます強くなっている。
阪神から新井が復帰する時、黒田へ「おれは戻っていいのですか」と電話をかけたら、当然「戻るべきだ」とアドバイス。
続いて黒田が広島復帰を最終決断する前「わかっていますよね」と新井がアシストしたのは今やファンでは伝説に。
一見、先輩の黒田からには盛んにいじられる構図ですが、新井が懸命に頑張っていることを自身の励みにしている。
やはり、黒田も41歳。
「疲れが抜けない」など、時おり漏らしています。
でも、昨年はカーブ、今年はチェンジアップを球種に取り入れ、ピッチングの幅を広げている。
「自分が持つプライドを捨てることができる、もうひとつのプライドがある。本当にすごいと思う。」と新井のひたむきさを絶賛しています。
6億円の球界最高年俸選手とはいえ、たった1人でチームを引っ張ることはできません。
黒田と新井の両ベテランの相乗効果が他のチームにはない広島の財産です。
そんな黒田は今や広島では神さまの扱い。
ファンサービスにできる限り対応する姿が印象に残ります。
「おれは、いつでもオッケー。それでみんながハッピーに思ってくれればうれしい。選手だから、それは当たり前のことだ。」
(原文)青木政司
7月7日(木) 高嶋ひでたけのあさラジ!「スポーツ人間模様」