2016年の(ユーキャン)新語・流行語大賞に選出された「神ってる」。その一言で一躍、時の人となった広島・鈴木が14日、契約更改へ臨み、4,400万円アップの年俸6,000万円で一発サインしました。

【「2016ユーキャン新語・流行語大賞」発表・表彰式】　新語・流行語トップテン　「神ってる」　挨拶する広島の鈴木誠也　＝12月1日午後、東京都千代田区の帝国ホテル　写真提供：産経新聞社

プロ野球選手で、年俸6,000万円と聞いただけなら、それほど驚くことはありません。でも、1,700万円から275パーセント増といわれれば、まさに神ってる。

「想像以上です。ぼくの力ではない。神ってると(緒方監督から)いわれたから、今があります」

と、振り返っています。6月17、18日の交流戦のオリックス戦で、2試合連続のサヨナラホーランを放った。そのシーンに感動した緒方監督が、「こういうのを神ってる、というのだろう」と話したことで、鈴木が大ブレーク。

打率3割3分5厘、29本塁打、95打点をマークして、25年ぶりのリーグ優勝に貢献しました。とはいえ、春季キャンプで右足ハムストリングスを負傷して、開幕戦には間に合わなかったことから、

「来年はケガがないように1年間、フルで出場できるように頑張りたい」

といい、今季の個人成績には、

「何とも思っていません。もっと上を目指しているから」。

カープといえば、地元出身選手がスターになると思われがち。でも、鈴木は東京・荒川区出身で、菊池涼介も東京です。とりわけ、鈴木は名作漫画、巨人の星の舞台、町屋生まれだったことから子ども時代、平成の星親子として、テレビのバラエティー番組に登場したこともある。まさか、広島の星になろうとは誰もが予想はしていなかったはずです。

2012年のドラフトで、2巡目指名を受けて入団。実は今季の日本シリーズで対戦した日本ハムも鈴木を狙っていました。仮に広島が2位でなければ、鈴木は日ハムで神っていたかもしれません。

広島のスカウトからは、「誠也は、甲子園に出場していない。もし、甲子園に出ていたら、2位でも獲れなかっただろう。我々も神ってた！」。

来年は当然、今年より警戒されます。来年の目標としている「(打率)10割、(本塁打)200本、1,000打点です」を達成できるかどうか。来年もぜひ、「神って」目標を達成していただきたいものです。

12月15日(木) 高嶋ひでたけのあさラジ！「スポーツ人間模様」