5/17(水)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ！』今日の聴きどころ！④
「テロ等準備罪」衆院委採決へ攻防～民進党は法相不信任案で対抗
7:10～やじうまニュースネットワーク：コメンテーター鈴木哲夫(ジャーナリスト)
参院予算委員会の集中審議で答弁する金田勝年法相=20170509午後国会･参院第1委員会室 写真提供：産経新聞社
与野党それぞれの思惑を持って動きを見せるテロ等準備罪を新設する組織犯罪処罰法改正案について、自民・公明両党は今日の衆議院法務委員会で採決を強行する構えです。しかし金田法務大臣の不信任決議案が提出された場合、今日の委員会採決は先送りされる見通しで、法案を巡る与野党の攻防が激しさを増しています。
高嶋） テロ等準備罪というのはハッキリわからないまま採決へと動いているようですが。
森田） このテロ等準備罪を新設する組織案内処罰法改正案を巡っては、衆議院総務委員会の鈴木委員長が昨日「今日安倍総理大臣が出席する質疑を行う」ということを職権で決めました。与野党は今日の午前中にこの法案の取り扱いを巡って、衆議院法務委員会の理事会で協議をしますが、与党としては今日の午後、採決に踏み切る構えを崩してはおりません。
一方廃案を訴える民進党は、採決の先送りが確約されないのであれば、共産・自由・社民の野党三党と連携して、金田法務大臣の不信任決議案を衆議院に提出する方針です。法務大臣の不信任案が出された場合には委員会採決は今日ではなくて、先送りされる見通しでして、与党は明日の本会議で法務大臣の不信任案を否決し、19日金曜日に委員会採決を目指す。こうなりますと衆議院の通過は週明けの23日までずれ込む可能性があります。
政府は衆議院の一票の格差や是正に向けた区割りを目指す更生法改正案を昨日国会に提出しました。それから先ほどの天皇陛下の退位を実現する特例法案についても明後日国会に提出する方針です。与党内では6月18日までの国会の会期までの延長が避けられないという見方も増えています。ただ政権の幹部の中には国会を延長したら大変だという声もあります。
テロ等準備罪は本当に必要なのか？高嶋） そもそも3回廃案になった共謀罪と合わせ技みたいにテロというのをつけ、国際条約に乗っ取らないといけないからと言っているようですけど。あんまり国際条約の方にはテロは関係ないのですね。
鈴木） なかなか難しい法律の解釈だとか、国会や委員会でもそういう質疑になり。一回しっかり実行委員会を聴いてみると、わからないことが多すぎる。
高嶋） 安倍総理の本音はどこにありますか？ 捕まえたい奴でもいるのですか？
鈴木） 安倍さんというよりも、この法律を何とか通したいという思惑が政府にあると思います。すでにテロに対して厳しい法律をやっていて、現在の法律でカバーできるのに「なぜ？」だろうと。条約との関係だとか、やっぱりわからないことが多すぎる。金田さんの答弁ぶりもあんまりなもので。数で押し通すのかと印象を残してしまいますよね。
高嶋） 一番の問題はテロ等準備罪というのは新聞によっても書き方が違う。賛成反対とかね。これを国民にまずわかるようにしてもらわないと。あんまり急いでほしくはないですよね。
鈴木） おっしゃる通り。やっぱりそこは“数”ですよ。野党だって不信任案を出して抵抗して、採決を延ばすことしか手がなない。だけどこれをやっていると長期的には政治不信に絶対繋がっていく。数があるほど頭を垂れるという姿勢をもう一回求めたいですけどね。
高嶋） なんかいろいろあっても支持率は落ちないという。安倍さんが天狗になるところがありますよね。
