正々堂々と試合をしたい。プロボクシング・村田諒太(31歳) スポーツ人間模様

By -  公開:  更新:

トレーニング中のミドル級の村田諒太=2017年4月15日 東京新宿区 帝拳ジム 写真提供:産経新聞社

トレーニング中のミドル級の村田諒太=2017年4月15日 東京新宿区 帝拳ジム 写真提供:産経新聞社

ロンドンオリンピック・ボクシングミドル級の金メダリスト、村田が20日、いよいよ世界タイトルへ挑戦します。
2013年4月12日のプロ転向宣言以来、4年の長い道のりでした。ここまで12戦全勝9KO。
あすの対戦はWBA世界ミドル級1位、カメルーン出身でフランスのアッサン・エンダムです。最強の相手であることは間違いなし。

「自分が強いか、弱いかを証明するチャンスがやってきた。」
「殴って殴られてすべてを失う恐怖感がある。でも、立ち向かう姿をみせたい。」

と、人生を賭けた大一番-ということをアピールするコメントが飛び出してきました。
今回のために、タイプが違う4人の外国人選手と100ラウンド以上のスパーリングをこなしています。これは、かつてないほどの調整でしょう。

ミドル級は世界で最も選手層が厚いく、世界タイトルマッチを日本で開催するのは、なかなか実現しない。
今回もエンダム側はフランスで行うことを要望するなど、王座決定戦は難航したようです。
仮に、村田がチャンピオンになったとしても、上には上がいます。

WBAは正規王者の上に、スーパー王者、37戦全勝という、カザフスタンのゲンナジー・ゴロフキンがいます。
WBC、IBFと3団体のベルトをもつスーパースターです。
ゴロフキンが3月、WBA前王者のダニエル・ジェイコブスとの王座統一戦に勝って、正規王座が空位になり、村田にチャンスが巡ってきました。
今回はどうしても勝たなければならないのは、真のスーパースターへの入り口に立つことができるからです。

2012年のロンドンオリンピックでは第2シードから、接戦に次ぐ接戦で金メダルを獲得しました。
日本人選手がバンタム級を超える階級でメダルを獲得したのは初。
金メダルは1964年の東京オリンピック・バンタム級の桜井孝雄以来、48年ぶりの快挙でした。
桜井はその後、プロへ転向。
1968年7月、世界タイトルへ挑戦しますが僅差で判定負けを喫しました。

ミドル級で世界王座を獲得したのは、1995年の竹原慎二1人。
村田は、

「勝つことだけを考える。正々堂々と試合をしたい。」

と、結んでいます。

5月19日(金) 高嶋ひでたけのあさラジ!「スポーツ人間模様」

Page top