10/11(水)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ！』今日の聴きどころ！②

前原代表と小池都知事　それぞれの思惑とは
7：02～ひでたけのニュースガツンと言わせて！：コメンテーター鈴木哲夫（ジャーナリスト）

民進党の分裂は前原代表の想定内だったのか？

小池都知事の率いる希望の党との合流を表明した民進党の前原代表。それにより民進党は合流派と立憲民主党に分裂しましたが、一連の現象は前原代表にとって想定内だったのか、選挙取材で今最も政界に精通している鈴木哲夫さんが解説します。

高嶋）希望の党について伺いたいのですが、私は最初手品に見えましたけど前原さんが小池さんと組んで民進党を解党してしまう、希望の党に皆を移すという、あの一部始終というのはもう詳しいことは入って来ているのですか？

鈴木）断片的にであったり、もちろん本人もいろいろと語ったりしていますけれども、本当にそれが本心かどうかは分からない。ただ前原さんの周辺とか近い人たちへの取材は徐々にしています。

高嶋）前原さんはしてやったりなのですか？　やられたのですか？

鈴木）本人はこのやり方は間違っていなかったと思っているでしょう。ただ、結果的に分裂をして民進党は立憲民主党と分裂しましたよね。ある意味では小池さんが選別したというか、排除というか、政策協定で踏み絵をさせるようなこともしましたよね。そこまで来るというのは予測していなかったのではないかと僕は思います。だからそれを以て「騙された」というような言い方をする人もいるのだけど、そこまででは無いように僕は思いますけどね。

当初は150議席獲得の可能性もあった希望の党　小池都知事による“選別”は総理の可能性への高揚感？

高嶋）前原さんは「枝野さんなんかはずっと日本新党以来の盟友である。だから彼の選挙区には希望の党は対抗馬を立てない」とずっと言っていましたが、立っていますよね。

鈴木）だから結局ポイントはいくつかあるのだけども、前原さんがこういう大胆な提案をしたときに、これはマスコミも皆言っていたのだけど、本来ならば枝野さんを含めリベラル系の人たちが大反発をして、それを提案した両院議員総会は大変な騒ぎになると皆言っていたのですね。
だけど「しょうがない、これでいこう」ということになりましたよね。やはりそこには、前原さんと枝野さんの間の信頼関係はあったと僕は思うし、枝野さんも多少不満があっても「ここはそれしか無いし、信じてやる」というような感じではあったと思う。

高嶋）新代表がやった乾坤一擲の手ですからね。

鈴木）そこで議論にならずに皆で行こうと思った、ここが本音だと僕は思います。
ところが実は前原さんと小池さんの話になったときに、小池さんの方から踏み絵を含めていろんなものが出て来てしまった。僕はこれも小池さんが最初から完全に選別してやろうとしていたかというと、実は小池さんの周りの証言によると「そうじゃなかったのではないか」と。
高揚感というか、小池さんが総理になれるかもしれないという状況になって来たわけですよね、この大同団結で。しかも当時自民党がやった世論調査というのがあって、それでいくとあのまま選別とかが無ければ希望の党は150議席くらい取るのではないかというような調査も出て来ていた。

高嶋）それが耳に来たら小池さんは舞い上がりますね。

鈴木）そういうことでついつい強めの言葉も出てしまったのではないかと。だからこれはお互いが確信犯で民進党をバラバラにするという意図的なものというよりは流れの中で、2人の密室の空気の中でこういう感じになっていったのではないかという風に見る人が多いですね。

高嶋）小池さんって頭隠して尻隠さずではありません？　「私は最初から選挙に出るなんて一言も言っていない」なんて言っていたけれど、皆に腹を読まれていて、要するに勝算が無くて引っ込んだわけでしょう。

鈴木）という風に見られますよね。だから僕は出ても良かったのではないかなと個人的には思いますが、だけどそういう姿勢がやはり有権者に見透かされて最初の150議席という伸びが少し止まっている感じもある。だからこれから選挙戦でその辺をどう挽回して訴えるかでしょうね。

高嶋ひでたけのあさラジ！
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