ポール・マッカートニーがザ・ビートルズを脱退した際に語った名言
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偉人の歴史に残る場面での名言を取り上げる 「高嶋ひでたけと里崎智也サタデーバッテリートーク」の“名言名場面プレイバック”。2月2日放送ではザ・ビートルズのメンバーの名言を中心に紹介した
まずは、ジョン・レノン。
ビートルズは、母国イギリスで衝撃のデビューを果たしたあと、颯爽とアメリカに乗り込むのですが、このときの空港での記者会見は、いまも語り草です。
記者 「ヘイ、ジョン! あいさつ代わりに1曲歌ってくれませんか?」
ジョン 「まず、金が先だ」
記者 「この広いアメリカで、行きたい所といえばどこですか?」
ジョン 「ハーレムだな」
記者 「自由の国・アメリカから、持って帰りたいものはありますか?」
ジョン 「ロックフェラー財団」
… さすがに憮然とした記者。こんなイジワルな質問をぶつけます。
記者 「今後、もしも君たちの人気が落ちたら、どうしますか?」
ジョン 「稼いだ金を数えるね」
… もう、「とりつく島もない」というか、「天衣無縫」というか。初めてのアメリカなのに、マスコミにコビを売るそぶりなぞ、微塵もありません。このジョン・レノンの、ある意味痛快とも映る態度は、このあとも続きます。
ニューヨークのシェア・スタジアムでのコンサートを終えて、クタクタに疲れ切ったジョン・レノンに、記者が質問をブツけました。
記者 「ヘイ、ジョン! プライベートでは、アメリカとイギリス、どちらが好きですか?」
ジョン 「見りゃわかるだろ? オレたちにプライベートなんてないんだよ!」
記者 「では、質問を変えます。アメリカで一番嫌いなものはなんですか?」
ジョン 「お前だよ!」
一事が万事、この調子です。でも、皮肉めいてはいますが、どこかユーモラスですよね。いかにもイギリス人っぽいとでも言いましょうか。
メンバーのリンゴ・スターも、なかなかシャレた名言を残しています。
記者 「ベートーヴェンについてどう思いますか?」
リンゴ 「いいねぇ。特に歌詞がいいんだよな」
…おわかりですか? そうです、ベートーヴェンの曲に「歌詞」なんてありません。ベートーヴェンになぞ興味ないよ、くだらないこと訊くんじゃないよ、という皮肉なんです。
そんな怖いもの知らずのビートルズにも、ついに解散のときがやって来ます。1970年、ポール・マッカートニーがビートルズからの脱退を発表。これがあくる年の解散に繋がって行くわけなのですが、のちのち、ポールはビートルズからの脱退について、こう振り返っています。
「ボクがビートルズから去ったんじゃない。本当に、いろんなことがあったんだ…。いわば、ビートルズが、ビートルズから去っていったんだ」
「ビートルズがビートルズから去っていった」… なんとも深い言葉じゃないですか。おそらく当時のポールにとって、ビートルズの解散は不可避だったのでしょう。
ちなみにリンゴ・スターは、ビートルズが解散したあと、こんな名言を残しています。
「ボクの人生で、もっとも幸運だったのは、ビートルズのメンバーだったことさ。反対に、もっとも不幸だったのは、 観客としてビートルズを見られなかったことさ」
ビートルズのメンバーとしての自負とビートルズへの愛情に満ちた言葉ですね。
いっぽう、メンバーのジョージ・ハリスンは、ビートルズ再結成の可能性について、こう語っています。
「ビートルズ再結成? そうだな、一つだけ、そういうチャンスが訪れる可能性がある。それは、全員が破産することさ」
これも、自嘲じみた寂しさがにじみ出た言葉です。ビッググループになればなるほど、周囲の人たちの目の色も変わり、巨額のお金が動きます。ゼニ金が絡んで来ると、どうしても若い頃と同じようにはいかないのかもしれません。
最後は、いまも解散することなく、活動を続けている日英ビッググループの代表格の名言を紹介しましょう。まずは、かつてビートルズと人気を二分した、ザ・ローリング・ストーンズ。現在、メンバーの平均年齢は70歳を軽く超えていますが、いまだバリバリの現役。
メンバーのキース・リチャーズは、こんな名言を残しています。
「死んでから伝説になるくらいなら、生きてるうちに伝説って呼ばれたいね!」
こういう本音は嬉しくなります。なんともカッコいいじゃないですか!
名言の大トリは、「サザンオールスターズ」。実はサザンの桑田佳祐さんは、こんな名言を残してくれています。
「絶対、サザンオールスターズは解散しません。だってさぁ… もったいないじゃん!」
そうなんだよね… 解散するなんて、「もったいない」よね!
高嶋ひでたけと里崎智也 サタデーバッテリートーク
FM93AM1242ニッポン放送 土曜18:00-20:30