安倍総理のイラン訪問~世界が注目するアメリカとイランへの日本の役割

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(6月12日放送)に数量政策学者の高橋洋一が出演。安倍総理のイラン訪問が世界に及ぼす影響力について解説した。

安倍総理のイラン訪問~世界が注目するアメリカとイランへの日本の役割

会談を前に握手を交わすイランのザリフ外相(左)と安倍晋三首相=2019年5月16日午前、首相官邸 写真提供:産経新聞社

安倍総理が12日、イランを訪問

安倍総理大臣は6月12日~14日までの日程でイランを訪問する。現地ではロウハニ大統領や最高指導者であるハメネイ師と会談。安倍総理はアメリカとイランとの間で高まる緊張の緩和を働きかけるとしている。

飯田)11日の午前には訪問前にアメリカ・トランプ大統領と電話会談をして、中東情勢、イランについての意見交換をしたということです。

トランプ大統領に頼まれた形のイラン訪問~ポイントはハメネイ師との会談

高橋)日本ではあまり大きく扱わないかもしれませんが、多分世界では、安倍総理のイラン訪問はかなり大きく扱われるでしょう。現在イランとアメリカは、アメリカが空母を派遣して一触即発という状況です。一方で安倍総理はトランプ大統領とツーカーで、日本はイランとも伝統的に友好国です。今回、安倍総理はトランプ大統領に頼まれたという話です。よくメッセンジャーボーイとも言われますけれど、もう世界にはメッセンジャーボーイになる人もいないというレベルですから、これはこれで意味があるはずです。

飯田)メッセンジャーを務めようとしていたヨーロッパの国々、ドイツも半ば匙を投げる形になっています。

高橋)トランプ大統領との間がうまく行かず、やりようがない。両方にパイプがある安倍さんがトランプさんに頼まれたという見方が強いですね。安倍さんが4月にアメリカに行って、そのときに頼まれた。それを知っているから、この間、トランプさんが訪日したときにイランの外相もわざわざ来たのですよ。普通ならばイランの外相の場合、日本の外務大臣である河野さんにしか会わないはずですが、安倍さんに会っています。日本は両方から頼まれた形です。今回は、それぞれの言い分を言うだけで十分。最高指導者のハメネイ師と会うのがすごい。ここがいちばんのポイントですよね。

飯田)ロウハニ大統領は国連総会などで海外に出て来る機会もありますが、ハメネイ師は出て来ない。

高橋)実権を持っている人と直接話せるのだから重要です。トランプさんだってそれは「話してくれよ」というところでしょう。

飯田)ここに真意を伝えてくれと。

高橋)そうでしょう。

飯田)アメリカとイランはお互い拳を振り上げている状態だから、なかなか下ろすわけにはいかない。

安倍総理のイラン訪問~世界が注目するアメリカとイランへの日本の役割

世界が驚く安倍総理の今回の外交

高橋)ハメネイ師とトランプさんの両方の話をどうやって結ぶかということだけです。そこで着地点が見えるかもしれないし、やってみなければ分からない。安倍さんは「こんなことでした」とトランプさんに忠実に伝えるはずです。
日本が外交でこんなに出たことはないから、外交関係者は驚いているのではないでしょうか。

飯田)角を突き合わせた状態で、アメリカとイランの間には国交もなく、話し合いのチャンネルがなかった。

高橋)非公式な段階でチャンネルを作ってしまえば、ものすごいことです。何らかの形で日本が間に入って伝えるのもいい。情報が上手く伝わらないのが最悪です。こじれているいまは、とにかく話をしないことには進まないですから。

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