現金配布は「人間力」の無さからか~河井前法務大臣
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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(6月22日放送)に地政学・戦略学者の奥山真司が出演。河井克行前法務大臣と妻の案里参議院議員が逮捕された選挙違反事件について解説した。
河井前法務大臣、現金配布リストの削除を依頼か
前法務大臣の河井克行容疑者と妻の案里容疑者が、前回の参院選をめぐって票の取りまとめなどを依頼し、地元・広島の県議会議員ら94人に合わせて約2570万円を配った疑いで逮捕された事件で、克行容疑者側が事務所のパソコンのデータを業者に依頼して削除させた疑いがあることがわかった。
奥山)選挙において現金を配るということは、昭和の政治のように見えるのですが、「当時はこれが政治の世界では普通のことだと思っていた」と、元秘書の発言が産経新聞に掲載されています。庶民の感覚では、何となく「お金のやり取りがあるのではないか」ということがありますけれども、ここまであからさまにやられると驚きますね。
飯田)産経新聞の記事では、克行容疑者の初当選のとき、平成8年の選挙の話ですが、そこから時間が経っていますからね。
人間力がないから現金を渡すしかなかった
奥山)残念なのが、政治というのは、基本的に仲間を増やして行く行為ではないですか。週刊誌を読んだだけなのですが、仲間を増やして行かなくてはいけないところで、どうやら人間的に魅力がなかった、人が付いて行こうというところがなかったのではないですかね。その人間力を補うために、現金に走ったのではないかと感じています。貴乃花親方が相撲協会をやめるという騒ぎが起こっていたとき、Jリーグの初代チェアマンで日本トップリーグ連携機構会長の川淵三郎さんが、どこかの雑誌で「貴乃花さんに一言ありますか」とアドバイスを求められたときに、「仲間をしっかりつくれ」と言われていたのが非常に印象に残っています。政治のいちばん重要なところはそこで、もしかすると河井さんは、そういうところでしっかり仲間づくりができなかったのかも知れません。そこを補おうとして、現金を配ったのではないかと理解しています。
飯田)現金を渡した方はこうして逮捕されましたが、貰った方は、「違法ですよこれ、だから受け取れません」と言っても、結局置いて行かれてしまった。だからそのまま手元に残っていて、最終的には寄付したというような話が出ていて、「違法だとわかって貰っているな」というようなことも思います。
奥山)あげた方だけが捕まるのは、理不尽だなというところはありますけれど、とにかく政治でも何でもそうですが、河井さんは基礎となる「人間力」がなかったのではないでしょうか。秘書も何人も辞めているという話もあります。
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