キャスターの辛坊治郎氏が9月17日(木)、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。自民党総裁選における票の動きについて改めて分析・解説した。
辛坊)今朝(9月17日)の番組(ニッポン放送『飯田浩司のOK!Cozy up!』)に、石破さんお出になったらしいですね。どんな雰囲気でした。
飯田浩司アナウンサー)ちょっと吹っ切れたような感じでした。(総裁選が)終わった直後はかなり打ちひしがれていたというのを聞いていたのです。そのイメージがあったのですが、声の感じは明るいかなというような形はありました。
辛坊)どうなのかしら、次はありますかね。
飯田)本人ははぐらかすように言っていましたが明確に否定はしなかったので、私はあるのではないかなと思っています。
辛坊)しかしなぜ石破さんはこんなに嫌われるのでしょうね。明らかに今回の票の出方からすると嫌われてますよね。今回の票の出方からすると最後は岸田さんが伸びたのでなく、「絶対石破を2番手にしたくない」と、「コテンパンにやっつける」という意思が働いた。本来ならば菅に上乗せしようかという票……菅さんに上乗せする20票と岸田さんに上乗せする20票では全く(意味合いが)違うわけだから、自分の1票を有効に使おうと思った人たちが最後の土壇場にきて岸田という名前を書き込んだ、という可能性は極めて高いというか、まさにそういうことでしょうね。
飯田)総裁選のときに私もプレスルームで取材していたのですけれども、「岸田文雄さん、89票」といったときに「おお」という感じの(反応が起きて)、頭のなかで計算して、「25~30票くらいどこかから回しているぞ」と皆思ったという。
辛坊)そうですよね。最初に地方票が出て、岸田さんの地方票が10票。岸田さんの(国会議員の)基礎票って、どうマックスで考えても自分の派閥で47、たとえ仮に10人動かしたとして57だから、地方票と合わせて67、このあたりがマックス。それが89までいったということは、岸田さんが好きとか岸田さんの政策に反応してとかでなく、相当な“戦略”ですよね。岸田さんが好きなのではなく石破さんが嫌いな人たちが乗っかった感じですよね。
飯田)あと「岸田派宏池会」というのがこのままであることに意義がある人たちもいたらしいと。大負けしてしまうと、トップどうするみたいな。
辛坊)そうですよ。今回岸田さんが2番手でなく3番手だった場合、岸田派のトップの首を据え変えられてしまって、もう岸田さんというカードが次になくなってしまう可能性があった。逆に言うと菅さんが一体いつまでもつのかわからないけれど、次のカードとして岸田さんは温存しておきたいと思った人たちがいるということですよね。だからぶっちぎりの菅さんよりも2番手争いの方が今回すごくおもしろかったですよね。人間模様が。
番組情報
辛坊治郎さんが政治・経済・文化・社会・芸能まで、きょう一日のニュースの中から独自の視点でズームし、いま一番気になる話題を忖度なく語るニュース解説番組です。
[アシスタント]増山さやかアナウンサー(月曜日~木曜日)、飯田浩司アナウンサー(木曜日のみ)