元・大阪府知事で元・大阪市長の橋下徹氏が2月15日、ニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に生出演。混迷を極める東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長の後任選びについて、持論を述べた。
辛坊)小池さんは本音でオリンピックをやりたいと思っているのかな。
橋下)小池さんの心情は分からないです。でもすごい知事の晴れ舞台ですよ。しかもですよ、猪瀬(直樹)さんと森(喜朗)さんはすごく揉めていた、知事が上なのか組織委員会の会長が上なのかすごく揉めていたのですよ。
大阪でもいろいろなイベントがあるときに、知事が上なのか実行委員会の会長が上なのかといろいろあって。
辛坊)それで言うとね、大阪がすごくよくなったなと思ったのは、大阪万博招致に成功したパリでの会議。あれね、(以前の大阪府と大阪市が)揉めているときだったら知事が行くのか市長が行くのかで揉めた。また、知事が座るところがどこで市長が座るところがどこで、第一声発するのはどっちかで、現場で大騒動だったはず。あのパリでは、2人が並列でにこにこして……あれ当たり前に見えるのですけれども、あの“当たり前”にくるまでに大阪が実はどれだけ大変だったかという話。
橋下)それは、並んでいるあの姿もそうだし、招致活動をやるときも、あのときは松井さんはもう世界に行くのがしんどいから、吉村さんにアフリカとは中東の方のしんどいところ全部押し付けて、吉村さんが全部回って、アフリカの方ではライオンに噛まれたなんてこともあったようですけれども(笑)。
大阪では、そういう連携プレイがすごくできていたからよかったのですけれども、このオリンピックに関しては、どっちがどうだか分からないなかでずっときて、小池さんも就任直後、森さんと経費削減で大バトルやったのですよ。でも森さんの方に最後は抑え込まれた経緯があるのですが、今回のことで小池さんがやはり圧倒的に上になるから。だからオリンピックやったら小池さんが完全にリーダーですよ。
辛坊)今回の騒動が持ち上がった瞬間に、自分がもし小池百合子の立場なら千載一遇のチャンスだと。もともとオリンピックというものは自治体がやるものだから、トップは東京都知事なのだという。だけど実質的な権力が都知事になくて森さんのところにあるというこの状況を一発逆転ひっくり返せる。森さんが留まろうが、辞めようが、自分のところに権力を持ってくるという最高のチャンスが生まれたと多分思っただろうなと。
橋下)だから今回後任の人事誰がこようとも、絶対小池さんに政治力で勝る人はいないから、やはり小池さんがリーダーになると思います。小池さんがすごいのはね、それを僕だったら真正面から森さんに「辞めてください、あなたもうダメです」と言って大バトルになってしまうのだけれども、小池さん、じーっと見て、ここぞというときに「会議を欠席」という、あの振る舞いは政治家としては本当にピカイチ。あのタイミング逃して1日ずれたら効果がないしね。もう森さんが辞めなければいけない流れがずっと出てくるなかで、小池さんのあの態度振る舞いは身震いしました。政治家としては。
番組情報
辛坊治郎さんが政治・経済・文化・社会・芸能まで、きょう一日のニュースの中から独自の視点でズームし、いま一番気になる話題を忖度なく語るニュース解説番組です。
[アシスタント]増山さやかアナウンサー(月曜日~木曜日)、飯田浩司アナウンサー(木曜日のみ)