ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(9月10日放送)に高市早苗衆議院議員が出演。自民党総裁選について、また福島第1原発の処理水問題についてのインタビューに回答した。
高市早苗衆議院議員に訊く
高市早苗前総務大臣は9月8日、国会内で記者会見し、自民党総裁選に出馬すると正式表明した。女性議員の立候補は2008年の小池百合子氏以来となる。政治信条が近いとされる安倍前総理大臣の他、かつて所属した現細田派の一部、あるいは保守系議員が支援を表明している。
インフレ率2%までPB凍結しなければ現状は改善できない
飯田)先日の記者会見では、ざっと見渡しても100人近くの報道陣が集まっていました。勢いやうねりのようなものは感じましたか?
高市)たくさんの方に取材に来ていただいて、とてもありがたく思っています。密にならないように、スタッフも相当工夫していましたが。
飯田)政策を1つ1つ、細かいところまで数字も含めて話していましたが、インフレ率の物価目標2%までプライマリーバランスの凍結等々、さまざまな反響があったのではないでしょうか?
高市)そうですね。しかし、特に反対の意見はいただいていません。これくらい思い切ってやらないと、いまの日本が直面している状況は改善できませんので。
汚染水を増やさないために、建屋に直接、止水工事をする
飯田)リスナーの方々から、メールやツイッターで質問も届いています。「高市さんの出演で1つ気になることがあります。福島の処理水に関してのご発言についてです。トリチウムを含む処理水の海洋放出について、いろいろなところで『風評被害を払拭するための外交が先だ』とおっしゃっていますが、具体的に“ここまでやれば放出できる”というようなお考えはありますか?」ということです。
高市)いま、毎日水が流れて来て、汚染水になって行くという状況が続いています。そこで建屋に直接、止水工事を行う。雨が降りますと、上からまた水が入って来てしまうのです。そのために汚染水が増え、それをまた処理しなければいけないという状況が続いていますので、まず屋根の上にテントなどを張り、上から降って来るものを止める。
飯田)いまはいいテントもありますからね。
高市)建屋に直接、止水工事をするということは、技術的に可能であり、東京電力や事業者にも確認しています。これ以上汚染水を増やさないという取り組みを、まずしなくてはなりません。これが第1です。
漁業関係者に科学的な説明をして納得していただく
高市)それから第2は、ステークホルダーの理解を得ることだと思っています。漁業者だけでなく、農林水産品全体に対して、世界各地で日本からの輸入制限をかけている国があります。
飯田)ありますね。
高市)同盟国のアメリカに至っては、残念ながら輸入禁止ということで、それも南関東や東海にまで及んでいます。まず、この風評被害を払拭する。私たち日本人が美味しくいただいているものに対する風評被害を払拭するために、相当強力な外交が必要です。
飯田)強力な外交が。
高市)あとは科学的な説明です。これはまだ皆さんに行き渡っていません。しっかりと処理した水について、放出が永遠にダメだということではなく、いまのままの状況だと、直接的な止水をしない限り、ずっと流し続けなければいけません。これは全国の漁業者、下手をしたら農林水産業全体に大きな影響が出るので、納得感を得てからということです。納得が得られる科学的な説明がないまま、いきなり処理水の発表をしたものですから、全国漁業連合会も怒りますよね。しかも、福島の漁業連合会に対して、「すべてご理解いただくまでいかなる処理も行わない」と書いた政府文書は、私の知らない間に、私の名前で発出されていました。
止水すれば2年間でタンクが満杯ということにはならない ~別の選択肢も含めて対応する時間ができる
高市)たまたま経済産業大臣の職務代行を務めていた間に、経済産業省の方から発出されていましたので、私が福島漁連の皆様を騙したことになってしまいます。これはしっかりと納得していただいた上での対応でなければいけないと思います。止水をしていれば、2年間でタンクが満杯になるということはありません。
飯田)延ばすこともできると。
高市)別の選択肢も含めて、きっちりと対応する時間はあります。
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