ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(9月24日放送)に外交評論家で内閣官房参与の宮家邦彦が出演。9月23日に行われた日米韓外相会談について解説した。
日米韓外相会談~現段階でのテーマは「北朝鮮」しかない
日米韓の外相会談が9月23日にニューヨークで行われた。アメリカはブリンケン国務長官、韓国は鄭義溶外相、日本からは茂木外相が出席した。
飯田)「北朝鮮の非核化へ連携を確認」という見出しが立っております。
宮家)いまのような状況で、日米韓で集まって合意できることは、いい意味でも悪い意味でも、北朝鮮問題しかないわけです。アメリカからすれば、本当は日韓にもう少し仲よくなってもらいたいという気持ちがあると思います。彼らが努力して、2015年に「日韓合意」をつくりました。あれを韓国に反故にされてしまっているわけですから。
飯田)あれでもう「最終的に解決した」ということですね。
宮家)アメリカも相当、汗をかいたはずなのですよ。それをひっくり返した国があるわけですから、それを元に戻すことは、アメリカにもできません。では日韓がこのままでいいかと言うと、アメリカもそうは思っていません。両方とも重要な同盟国ですから。
飯田)日韓が。
宮家)されば、今できることはこういう形で最小限の合意ができる会合を開いて、連携を誇示するということです。しかし、「では日韓は仲良くしてください」とアメリカに言われたからといって、「ああそうですか」という時代ではありません。
飯田)そうですね。
宮家)韓国ではこれから大統領選挙があって、アメリカに言われようが、アメリカが何をしようが、それどころではないし、日本は日本で、対韓問題では何年か前に腹を括ったのです。日本だって思い付きでやったわけではなくて、あれだけ真剣に努力をしても、「やはりダメだった」ということです。韓国側があのような態度をとるのであれば、当分日本はこの状況で様子見になります。韓国の大統領選挙がどうなるか次第だと私は思います。
万策尽きた日韓関係~韓国の大統領選がきっかけになるか
飯田)向こうも日本に譲歩するなどということになると。
宮家)それはもう大変なことですよね。持たないでしょうね。
飯田)こちらだってインセンティブはないですよね。
宮家)何とか仕切り直しをしないといけないとは思うけれど、いまの状況では万策尽きた部分がある。人を変え、状況を変え、場面を変えないと、なかなかうまく行かないだろうなと思います。日本の新政権もそうだと思いますけれども、韓国の大統領選挙が関係改善のきっかけになって欲しいなと思っています。
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