野口五郎の曲名から生まれた「私鉄沿線」という言葉
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黒木瞳がパーソナリティを務めるニッポン放送「あさナビ」(5月13日放送)に歌手の野口五郎が出演。今後のコンサートと自曲のタイトルについて語った。
黒木瞳が、さまざまなジャンルの“プロフェッショナル”に朝の活力になる話を訊く「あさナビ」。5月9日(月)~5月13日(金)のゲストは歌手の野口五郎。5日目は、今後の活動について---
黒木)岩崎宏美さんとのコラボレーションアルバム『Eternal Voices』が5月13日にリリースされ、おふたりのコンサートも14日から始まりました。昨年(2021年)に行われたものとは違うのですか?
野口)中身を少し変えています。
黒木)東京公演は7月1日、「東京国際フォーラム ホールA」で、東京フィルハーモニー交響楽団との共演でいらっしゃいます。この東京公演も含めて、コンサートのライブ音源から10曲がテイクアウトライブされるということです。またこれも楽しみですね。
野口)最初にまず皆さんにCDとテイクアウトライブという配信で聴いていただくのですけれども、コンサートのあとに、そのライブ音源をテイクアウトライブで配信させていただくということです。
黒木)2020年の「I can sing here~今ここで歌える奇跡~」というコンサートがコロナ禍で、初日だけになったのですか?
野口)そうです。初日だけやって、あとは中止になってしまいました。
黒木)タイトルが「今ここで歌える奇跡」という、このときの気持ちのようなタイトルがついておりましたけれども。
野口)「歌えるということは当たり前ではないな」と思いました。
黒木)声は、前とそう変わらないと私は感じているのですが、ご自分ではどのように思っていらっしゃるのですか? 年齢を重ねていくとともに。
野口)もちろん人間ですから劣化していくと思うのです。劣化していくときに、自分の体がどう変化していくのかを考えながら、それに同調しないようにしています。
黒木)「同調しない」とは、どういうことですか?
野口)例えば、声帯の周りの筋肉が緩んでくると、どうしてもエッジを効かせて喋ってしまうのです。そうした方が楽なのです。僕はあえて、そう喋らないように、普段から発声に気を付けています。
黒木)ある時期はエッジを効かせて喋っていらした。
野口)やっていました。
黒木)でもそれは自覚があるので、「これはいかん」と思われたわけですか?
野口)ええ。
黒木)「美しすぎて君が怖い」って歌ってくださいよ。
野口)あの曲は、妄想ソングなのですよ。「間違いが起こりそうさ」まで言ってしまっている男ですからね。
黒木)「私鉄沿線」というタイトルもすごく斬新でしたよね。「何が私鉄沿線なのだろう」と思いまいました。でも、歌を聴いて「すごい歌だな」と思いましたもの。
野口)黒木さんのおっしゃる通りで、「私鉄沿線」というものはなかったのですよ。「私鉄の沿線」だったのです。
黒木)なるほど。
野口)「私鉄沿線」という言葉はなかったから、妙に不自然だったのです。「私鉄の沿線」ではないとおかしいのですよ。
黒木)斬新な歌のタイトルだなとは思ったのですけれども。
野口)「私鉄沿線」という言葉は多分この歌がつくってしまったのかなと。
黒木)あの曲から「改札口で待っていて欲しいな」と思うようになりましたもの。
野口)僕はいつでも待ちますよ。
野口五郎(のぐち・ごろう) / 歌手
■1956年2月23日生まれ。岐阜県美濃市出身。
■1971年、「博多みれん」でデビュー。次作「青いリンゴ」がヒットを記録。「甘い生活」「私鉄沿線」などヒットを連発し、西城秀樹、郷ひろみとともに「新御三家」と呼ばれ人気を集める。
■1975年から5年連続で『日本(にほん)歌謡大賞』で放送音楽賞を受賞。
■NHK『紅白歌合戦』に11回出場、ギタリストとして高く評価されるほか、俳優として、ドラマ『ケイゾク』、ミュージカル『レ・ミゼラブル』など話題作に出演。
■2021年11月には岩崎宏美さんとのコラボレーション楽曲、『好きだなんて言えなかった』をリリース。2人のコンサートツアーも開催。
■2022年5月13日には、岩崎宏美さんとのコラボレーションアルバム『Eternal Voices』をリリース。また5月14日からは岩崎宏美さんと2人によるコンサートツアーがスタート。7月1日の東京公演「東京国際フォーラム・ホールA」では東京フィルハーモニー交響楽団が参加する「野口五郎・岩崎宏美2022プレミアムオーケストラコンサート〜Eternal Voices〜」として開催される。
番組情報
毎朝、さまざまなジャンルのプロフェッショナルをお迎えして、朝の活力になるお話をうかがっていく「あさナビ」。ナビゲーター:黒木瞳